53年ぶりに進化! 手で真っすぐに切れる「スパスパ」は、どうやって開発したのか:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)
「プチプチ(R)」を製造している川上産業が、新商品を発売した。四角くて手で真っすぐに切れる、新しいプチプチである。その名は「スパスパ」。53年ぶりに進化した商品は、どのようにして開発したのか。担当者に話を聞いたところ……。
プチプチプチ――。
ポッチが規則正しく並んだ気泡シートを手にすると、「プチプチせずにはいられない」といった人も多いのでは。筆者も子どものころには「プチプチ」を楽しんでいたが、中学生ごろだろうか。まるで雑巾を絞るように、気泡シートを丸めてギュっとチカラを入れれば「プチプチプチプチ!」と一気にたくさんのポッチをつぶす“ワザ”を習得してから、一つずつ押しつぶすことから“卒業”した。
そして、数十年が経ち、いまは「プチプチスパスパ」したい気分で一杯なのである。「なんだよ、そのプチプチスパスパって」と思われた人も多いかもしれないが、「プチプチ(R)」を製造する川上産業(東京都千代田区)が、手で真っすぐに切れる気泡シートを開発したのだ。その名は「スパスパ」(価格3432円〜)である。
プチプチを使うときには、包むモノのサイズに合わせて、ハサミで切らなければいけない。慣れた人であれば、手際よく「シュー」と切って、「ササっ」と包み込んでいく。しかし、筆者のような素人は、うまくいかない。ハサミを手にするものの、ゆがんだり、ガタガタしたり。「あー、またうまく切れなかったなあ」と思っても、あきらめてモノを包むわけだが、スパスパを使えばそうした不満も“スパ”っとゼロにしてくれるのだ。
それにしても、なぜこのような商品を開発したのか。同社の杉山彩香さんに聞いたところ「ここ数年、C2C(個人間取引)がますます増えていて、利用者から『簡単に包み込めることはできないのか』『プチプチが真っすぐ切れない』といった声がありました。そうしたニーズを受けて、販売することにしました」とのこと。
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