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”おじさん上層部”の反対を押し切って発売 約2年で44万個売れた「プリントグラス」のヒットの理由とは?7カ月連続で最高販売数を更新(2/4 ページ)

創業200年の老舗ガラスメーカーが復刻させた、昭和レトロなデザインのプリントグラスが爆発的に売れている。累計販売数は2019年10月の発売から約2年で44万個を突破した。昨年の1月からは7カ月連続で月次の最高販売数を更新しているという。なぜ今、復刻商品が売れているのか? その秘密に迫る。

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おじさん上層部を説得し、テスト販売を実施

 おじさん上層部からは反対されたが、彼女たちは諦めなかった。トレンド調査や10数軒のアンティークショップへのインタビューを重ねて、再度社内の企画会議に挑戦した。上層部全員を納得させることはできなかったものの、小規模なテスト販売を実施する許可をもらい、18年9月から復刻プロジェクトを始動させることに。

 テスト販売では、生活雑貨チェーン「ヴィレッジヴァンガード」のオンラインショップでコスモスのようなオレンジ色の花柄グラス「アリス」を3種類販売した。同時にインスタグラムのアカウントも作成し、積極的に情報を発信したところ販売数が順調に増えていった。

 また、インスタグラムで2万5000フォロワーを擁するアカウント「純喫茶コレクション」を運営する難波里奈氏がアデリアレトロのファンだったことから、難波氏のイベントで取り上げてもらうことを通じて徐々にアデリアレトロの認知を高めていった。


左上がアリス柄の商品(画像:石塚硝子より)

 テストマーケティングを通じて商品化に向けた十分な手ごたえを感じ取り、19年10月に本格販売を開始。現在はアリスや風船、梨など10柄37種類のグラスや容器を販売している。


21年1月に発売したズーメイトを入れた合計10柄を現在販売中(画像:石塚硝子より)

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