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「営業は休めない」をどう解消? 積水ハウス、男性育休「100%・1カ月以上」実現のワケ:取得日数2日→1カ月以上に(1/3 ページ)
積水ハウスの男性育休取得率は100%、取得期間も1カ月以上と長い。しかし、始めからスムーズに制度が受け入れられたわけではない。従来は男性の育児休業の平均取得日数は2日程度で、「営業職は休めないだろう」という声も多かった。積水ハウスではどのように風土を変え、男性育休を定着させたのか。話を聞いた。
積水ハウスの男性育休取得率は100%だ。取得期間も1カ月以上と長い。
同社は2018年9月に「イクメン休業」制度を導入。3歳未満の子を持つ全ての男性社員が1カ月以上の育児休業を取得するようにした。
しかし、始めからスムーズに制度が受け入れられたわけではない。従来は男性の育児休業の平均取得日数は2日程度だった。この制度を導入すると聞いた社員からは「営業職は休めないだろう」「本当にうちの会社の話ですか?」といった戸惑いの声が上がった。ハウスメーカーでは、現場監督や営業など、現場に立ち会うことが重要な職種も多いので、男性社員の困惑は想像にたやすい。
それから3年の月日がたち、制度はすっかり定着した。社内で子どもができた同僚がいると、男女問わず「育児休業はいつから取得するの?」といった会話が当たり前にされるほどだ。この間に、何があったのか。育休の活用を推進するESG経営推進本部ダイバーシティ推進部の森本泰弘氏、木原淳子氏に話を聞いた。
短期間で取得日数が2日→1カ月以上になったワケ
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