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トイレの個室に「使用時間」を表示 で、どうなったのか?:「実証実験」の結果(4/4 ページ)
首都圏のオフィスで、ある「実証実験」が行われた。トイレの個室に「他の個室の使用状況」と「滞在時間」を表示したところ、どういった効果があったのだろうか。システム開発を手掛けているバカン社の河野社長に話を聞いたところ……。
行動変容を促すことに
ステッカーを何度も目にしているうちに、慣れてしまって、記憶に残らなくなってしまった。となると、個室内のタブレットに表示される文言にも慣れてしまうのではないだろうか。「現在の滞在時間 30分以上」という文字が映し出されても、「はいはい、いつものやつね」といった感じで、1ミリも気にしない人もいれば、「1時間まで、あと30分は使えるな」と時計代わりに利用する人も出てくるかもしれない。
こうした“慣れ問題”は今後の心配材料ではあるものの、実証実験の結果を受けて、エアーノックを導入する企業は増えている。例えば、ファミリーマートは渋谷区、新宿区、豊島区の130店で導入した。
ちなみに、実証実験は国内だけでなく、中国でも行っていて、日本と同じような結果が出ている。扉を「コンコンコン」とノックをされて、「早く出てよ」というプレッシャーをかけられたわけではなく、周りの状況を知らせることによって「あ、出ようかな。困っている人がいてるかもしれないので」と行動変容を促すことに成功しているのだ。日本発の優しいアプローチが、ひょっとしたら海外でも普及するかもしれない。
エアーノックには「空いています」「満室になりました」といった文言が表示されるわけだが、最後まで読んでいただいた読者にこの言葉を送りたい。
「読了時間5分 ありがとうございました」
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