「歯ぐきが気持ち悪い」 ディスられていたガリガリ君が「国民的キャラ」になれたワケ:今のガリガリ君、実は2代目(2/5 ページ)
「歯ぐきが気持ち悪い」「田舎っぽい」とディスられていたガリガリ君。国民的キャラになれた理由は「話題作り力」にあった。2021年で40周年を迎えるが、誕生からどのようなプロモーションがあっただろうか? 成功事例・失敗事例とともに振り返ってみる。
「歯ぐきが気持ち悪い」と初代キャラがディスられる
発売当時の写真を見て「知っているガリガリ君と違う」と感じた人もいるのではないか。実は、現在のガリガリ君は2代目なのだ。99年に実施した消費者調査で「歯ぐきが気持ち悪い」「田舎くさい」というキャラクターに対する意見が多く挙げられたことから、2000年にリニューアル。小学生キャラのガリガリ君が誕生した。
キャラクター変更に伴い、同年に「ガ〜リガ〜リ君、ガ〜リガ〜リ君、ガ〜リガ〜リ君〜」とキャラクター名を連呼するCMを初めて投入。印象的なCMソングに、「うまい」「安い」「大きい」の三拍子がそろった商品とあって、年間販売売り上げ本数は1億本を突破した。
1億本突破で人気に火がついたガリガリ君。02年には「梨」「温州みかん」「ピーチ」「さくらんぼ」と新フレーバーを続々と投入した。そうなると、少しずつ「ガリガリ君をずっと食べてくれているファン」がつくようになっていく。大人になっても青春時代を思い出してほしいという思いから、06年にはファンのコミュニティサイト「ガリガリ部」を発足した。現在の会員数は約7000人で、会員に向けたイベントの夏合宿も開催しているという。
ガリガリ部発足の1年後には2億本を突破した。転機は「天気」だったという。気象庁観測データによると、04年の東京都都心部の気温は、1923年からの観測史上最も「猛暑日」が多かった年として記録されている。そのおかげでアイスが飛ぶように売れた。天気が追い風となり、1億本突破から7年で2億本を突破する。
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