表参道に「IoTゴミ箱」を設置して1年、ゴミはどうなったのか:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)
2020年10月、表参道の歩道に「IoTゴミ箱」が登場した。あまり聞きなれない「IoTゴミ箱」とは、どんな特徴があるのか。また、1年ほど運用してみて、どのようなことが分かってきたのだろうか。
「ゴミが落ちていない」「日本はキレイな国だ」――。
新型コロナウイルスの感染が広がる前、訪日外国人からこのような声を耳にすることがあったが、本当にそうなのだろうか。ちょっと古いデータになるが、旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」が実施した「旅行者による世界の都市調査」(2014年)によると、街中の清潔度で「東京」が1位だったのだ。
この結果に対して、筆者は半分納得、半分不服である。納得できるのは「トイレ」だ。海外に行くたびに「あ〜、日本のトイレはキレイだなあ」としみじみ感じるわけだが、不服なのは「ゴミ箱」である。1995年の地下鉄サリン事件以降、首都圏を中心に街中のゴミ箱は大幅に減少した。大通りや駅のホームなどからも消えてしまった(または減少した)ので、「ゴミをどこに捨てればいいのか」と困ったことがある人も多いはず。一方、欧米の街中を歩くと、1ブロックごとに大きなゴミ箱が設置されているところもある。
てなわけで、街の清潔度ランキングで「東京が1位」であることに、違和感アリアリであるが、そんなネガティブな感情も“キレイ”さっぱり忘れてしまう――。そのように感じるほどのゴミ箱が登場した。IoT技術を活用したスマートゴミ箱「SmaGO(スマゴ)」である。「IoTのゴミ箱? 聞いたこともなければ、見たこともないよ」といった人もいると思うので、簡単に紹介しよう。
SmaGOは米BigBelly Solor社が開発したモノで、日本ではフォーステック社(東京都港区)が展開している。米国のニューヨーク、フランス、英国、ドイツ、アイルランドなど、世界50カ国以上の自治体で導入していて、日本に上陸したのは2020年10月8日のことである。表参道沿いの歩道に、34台設置した。
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