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M&Aで「離職者が急増」「旧出身社間の雰囲気が悪化」は、人事が解決できる:突然のM&A その時、人事がキーマンになる(1/3 ページ)
会社への不信感が生まれて離職者が増加、2社の価値観が融和せず、社内にしこりが残ってしまう──M&Aで起こりがちな問題を引き起こさないためには、「人事領域」での対応が欠かせない
連載:突然のM&A その時、人事がキーマンになる
離職者が増加、「買収される側」の社員が反発、「買収する側」企業にも不安と不信感が広まる──M&Aで起きてしまいがちな失敗を回避するための鍵は、“人事”の仕事にあった。人事コンサルタントの桐ケ谷優氏が、「M&Aを成功に導く、人事領域の対応」について解説する。
“M&A”というと、企業の売り買いに関する「お金(財務)」や「契約(法務)」をイメージしがちだが、近年「M&Aと人事」というテーマが注目を集め始めている。
背景には、多くのM&Aが従業員の間に「会社への不信感」を生み、離職者が多発してしまったり、旧出身会社の価値観を捨てきれないなどの理由で経営統合の融和が遅れてしまったりといった事情がある。
人材や人事への対処で悪手を取ってしまうと、M&Aの成功をゆるがしかねないと広く知られるようになったのだ。また、従業員の雇用や労働諸条件の保護に関する制度の整備が進み、企業側の意識が高まってきたことも理由の一つだろう。
M&Aの成否を分ける要素とは 最重要な“人事”領域
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