日本旅館「星のや東京」が「提灯会食」を開始、狙いは?:SNSで話題に
東京・大手町の日本旅館「星のや東京」は、withコロナ時代に合わせたニューノーマル会食として、10月13日から「東京・提灯(ちょうちん)会食」の提供を開始した。同社では、日本の慣習や文化になじみ深い提灯に着目し、提灯型パーテーションを開発。その狙いは……。
東京・大手町の日本旅館「星のや東京」は、withコロナ時代に合わせたニューノーマル会食として、10月13日から「東京・提灯(ちょうちん)会食」の提供を開始した。日本の慣習や文化になじみ深い提灯に着目し、提灯型パーテーションを開発。飛沫防止の機能も十分に持っていることから、マスクを外して会話を楽しめるようにした。
星のや東京では、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室が推奨する「マスク会食」において、マスクを着脱する手間や相手の表情が読み取れないといった悩みへの提案として、特注の提灯型パーテーションの中に入りながら食事をする「東京・提灯会食」を開発した。この提灯を作製したのは、江戸寛政年間創業、京都にある提灯の老舗「小嶋商店」で、骨組みから絵付けまで職人が手掛けている。
伸縮性に富んだ提灯の形状により、自由に出入りができ、提灯の一部を0.15ミリの薄い透明のビニール製にすることで、声をさえぎられず快適に会話を楽しめるようにした。サイズは直径75センチ、高さ1メートル2センチ。前方は相手への飛沫を防止するビニールを取り付け、後方は通気のために空いている仕様だ。Twitterでは、「SFの世界」「インパクトがすごい」などのコメントが集まり、1万以上の「いいね」を得るなど話題を集めている。
星のや東京のダイニングは、通常、宿泊者のみの使用としているが、本会食に限り、宿泊者がゲストをダイニングに招待できるようにした。誕生日や記念日、ビジネス会食、結婚に向けた両家顔合わせなど、さまざまなシーンでの利用を促す。提供しているのは約40平米のプライベート空間で、換気は基準の11倍ほど行われているという。
価格は、会場代として1組3万円(サービス料込)のほか、コース料理「Nipponキュイジーヌ 〜発酵〜」は、1人2万1780円(同)となる。公式サイトにて5日前までに予約を受け付け、1日1組に提供する。
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