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「自動運転バス」実用化から約1年、茨城県境町の変化は?自治体初(6/6 ページ)

2020年11月、自治体初の事例として自動運転バスを3台導入し、定時・定路線での運行を始めた茨城県境町。21年8月より停留所の数を16カ所に増やして、土日の運行も開始した。約1年間の実用化によって、町にどんな変化があったのか。

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自動運転バスの普及における課題


「さかいアルマ」は境町のブランディングとしても、効果を発揮しているようだ

 地方部の路線バスの約9割は赤字状態とのことだが、この境町モデルがうまく機能すれば、今後、多くの自治体で自動運転バスが普及するかもしれない。ただし、横展開の課題は少なくないようだ。

 「国は22年度までにレベル4を実現し、25年度までに40カ所以上で無人自動運転サービスを展開したいという方針を掲げています。この目標自体には賛成ですが、信号機の整備については、いまだ方針が示されていません。この課題が解決しない限り、信号処理は手動で行うことになります。さらに、自動運転車両を生産する自動車メーカー各社の取り組みが本格化することも求められます。

 課題は多々ありますが、境町モデル、あるいは20年9月から自動運転バスを実用化している羽田イノベーションシティをロールモデルとして、全国に広げていきたい。22年度に道路交通法改正が施行されたら、境町と羽田イノベーションシティの2カ所で、早期にレベル4の導入を実現する予定です」

 事故の減少といった安全面の課題解決や電気自動車による環境負荷の削減だけでなく、自動運転車は経済を活性化する効果も見込める。境町モデルのさらなる進化に期待したい。

写真提供:ボードリー

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