コラム
「もしもし」の声はどこからなのか? コロナ禍、コールセンターの“いま”:週末に「へえ」な話(3/4 ページ)
コールセンターで働く人の離職率は高い。こうした課題に対して、運営会社はどのように対応しているのだろうか。国内外で166の拠点をもつ、トランスコスモスに聞いたところ……。
日本と海外の差は、まだまだ
では、現状、どのようなシステムを導入して、オペレーターは仕事をしているのだろうか。たくさんあるのですべてを紹介するのは割愛するが、例えば、広角のカメラを設置することで、作業している人の手元を撮影。そうすることで、私物を持ち込んだり、危険物を手にしていたりなどをチェックすることができる。また、ID、パスワード、顔認証によって、本人確認ができるので、いわゆる“なりすまし”を検知できるようになった。
さらに、リアルのコールセンターで働いていて、分からないことがでてくると、オペレーターは“手を挙げる”。そうすると、管理者が近づいてきて、一緒にトラブルを解決するといったことが行われているが、在宅の場合、チャットで対応している。
ちなみに、海外でも“手を挙げる”行為は行われているのだろうか。マーケティング戦略部の光田刃さんによると「海外の場合は、基本ないですね。困ったときには、以前からチャットを使っていて、仕事をしていました」とのこと。
チャットを使っての業務に慣れていること。新型コロナの感染が広がると、会社のトップが「出社するな」と指示していたこと。この2つによって、海外では在宅ワーカーが増えていったという。トランスコスモスの海外事業を見ると、全オペレーターの3割ほどが家で仕事をしている。日本と海外の差が縮まるのは、まだまだ時間がかかりそうだ。
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