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賛否両論の「BALMUDA Phone」、否定的意見は“想定内”家電メーカー進化論(5/8 ページ)

デザイン性の高さと常識にとらわれない家電を生み出してきたバルミューダがスマートフォン「BALMUDA Phone」を発表した。4.9インチで10万円超の価格には、賛否両論が飛び交う。発表会で寺尾社長が語った言葉とスマートフォン事業の統括メンバーへのインタビューから、デジタル機器市場で同社が実現したいことを探る。

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 スマートフォンを作ることを決定したのは20年の正月だが、実はそれ以前から検討はされていた。BALMUDA Phoneの開発を担当したモバイルデバイス事業部の高荷隆文氏は「3年ぐらい前から、デザインスケッチなどを描いていた」と語る。


「BALMUDA Phone」の開発を担当したモバイルデバイス事業部 プロジェクトリーダー 高荷隆文氏と、「BALMUDA Technologies」全体を担当するマーケティング部 モバイルデバイス事業担当部長 横倉葵氏

 「新年に寺尾が『来年スマートフォン出したいんだけど、誰かかやりたい?』と言ったので手を上げました。ただ、弊社ではこれまで家電を作るときは、価値を体験できる試作を社内で作ってきたのですが、スマートフォンはそれができません。どうしようかと話しているうちにコロナ禍となって海外にも行けなくなり、時間が刻々と過ぎていきました」(高荷氏)

 海外のODMメーカーとオンラインで打ち合わせするものの、納得行く製品が作れるという確信が持てず、ピンとこなかった。そん中、20年夏に京セラと出会ったことで、話が進んでいく。製造依頼が決まり、具体的な製品仕様も策定されていった。

 同時に通信キャリアとの交渉もスタート。複数のキャリアと会った上で、寺尾氏がソフトバンクの担当者と仕事がしたいと決断。ソフトバンクでの販売が決まった。ただし、元々21年春の発売を予定していたが、ソフトバンクから5Gへの対応を強く求められたことで、発売を秋に変更。再び設計し直したそうだ。

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