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賛否両論の「BALMUDA Phone」、否定的意見は“想定内”家電メーカー進化論(6/8 ページ)

デザイン性の高さと常識にとらわれない家電を生み出してきたバルミューダがスマートフォン「BALMUDA Phone」を発表した。4.9インチで10万円超の価格には、賛否両論が飛び交う。発表会で寺尾社長が語った言葉とスマートフォン事業の統括メンバーへのインタビューから、デジタル機器市場で同社が実現したいことを探る。

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スマートフォンを使う時間を短くしたい

 BALMUDA Phoneが発表されたとき、最も物議を醸したのはサイズと価格だ。4.9インチディスプレイは、一昔前のスマートフォンのイメージもある。さらに10万円を超す価格は、最新モデルの中で本体サイズが近いiPhone13 miniよりも高い。発表直後、ネットには否定的な意見が溢(あふ)れた。しかし、それらは想定内だという。

 「iPhone 3GSやAndroidなど初期のスマートフォンは、手に馴染むサイズでした。それがこの10年でどんどん大きくなっていく中で、道具としての一線を超えたのではないかと考えています。

 スマートフォンとして使う、最適なサイズを分析した結果がこのサイズです。当時のiPhoneも大画面で動画を見ることは考えてなかったと思います。道具としてのサイズ、というコンセプトが同じならサイズも近くなります」(高荷氏)


手のひらにフィットするサイズ感とフォルムは近年のスマートフォンにはない感覚

 近年のスマートフォンは高画質カメラと大画面ディスプレイを搭載するのがスタンダードとなっている。しかし、バルミューダはその常識に従わない。企画の段階ではカメラすら積まない選択肢もあったそうだ。大画面とハイスペックを求めるユーザーは、そもそもターゲットではないのだ。

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