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脱東芝の「レグザ」、国内トップシェア争いまでの復活劇家電メーカー進化論(5/9 ページ)

2006年に東芝の薄型テレビブランドとして誕生した「REGZA」は、高画質や多機能で高い支持を集めた人気ブランド。しかし15年頃からの不正会計疑惑により、テレビ事業は18年に中国のハイセンスグループに売却。激動を乗り越えてきた「REGZA」のこれまでと今後について、TVS REGZA 営業本部の2人に話を聞いた。

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 さらハイセンスがテレビを主力にするメーカーだったため、映像に対する投資を惜しみなく行う点も大きく奏功した。それを象徴するのが、CES 2022で発表した新開発の映像プロセッサ・レグザエンジン「ZR α」だ。本村さんによると、この映像プロセッサの開発には3年以上の期間と数十億円のコストが掛かっているという。

 「このエンジンの開発は、ハイセンスグループに入ってすぐに始まりました。通常ハードウェアエンジンは5、6年に1度作り直して、ファームウェアで進化させていくのですが、今回はものすごい投資をしていて、かつての東芝では無理だったろうと思います」(本村さん)


7年ぶりとなったCES 2022での展示。映像プロセッサ・レグザエンジン「ZR α」は独立したディープニューラルネットワークを活用したAIエンジンを内蔵し、「立体感復元超解像」や「AIフェイストーン再現技術」「AIネット動画高画質アルゴリズム」などの高画質化を実現している

 しかし日本市場では、ハイセンス・ジャパンもテレビを販売している。国内シェアは5位で、存在は決して小さくない。グループ内競合やカニバリは発生していないのか。ハイセンス・ジャパンとの関係に関して、本村氏は「特に棲(す)み分けなども意識していない」と語る。

 「執務場所も同じフロアなので、休み時間など従業員同士のプライベートは仲良くやっていますが、業務上では来年販売するラインアップなどはお互い知りませんし、『これを出すから、出さないで』というようなことはありません。そこは普通に競争しています」(本村さん)

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