5万台突破! 耳が遠くてもテレビが聞こえやすい「ミライスピーカー」の実力:テレビと接続(4/5 ページ)
テレビと接続することで音を聞こえやすくする「ミライスピーカー」が、発売から1年8カ月で累計販売台数5万台を突破、順調な売れ行きを見せている。ミライスピーカーを開発・販売するサウンドファンの山地浩社長と取締役の金子一貴氏に、曲面サウンドの革新性とビジネスモデルを聞いた。
約5割が高齢の家族へのギフトとして購入
ミライスピーカーは、自社のECサイトのほか、Amazon、楽天、ヤフーショッピングなどのECサイトでも販売している。Web広告を中心に認知を拡大し、販売から約9カ月で1万台、約1年半で3万台と順調に台数を伸ばしてきた。その後、テレビCMとの相性の良さを見込んでテレビCMも放映したところ、認知拡大に成功。4万台を突破してから2カ月弱で、5万台に到達したそうだ。
「テレビの聞こえを解決する製品のカテゴリーが世の中に存在しないため、ほぼ誰も製品を知らない状態から販売がスタートしました。テレビCMは、テストマーケティングとして地方での放映を重ね、一定の効果が見えてきたため、21年12月〜22年1月初旬まで関東でもCMを放映し、売り上げがグッと伸びました」(金子氏)
主な購入者層は40〜70代と比較的広い。テレビの聞こえに課題を持つ人が自身用に購入するケースと、家族などへのギフト用で購入するケースがあり、その割合はほぼ同程度だという。
「ギフト用としても選ばれやすい一番の要因は、使用のハードルの低さだと考えています。補聴器や集音器は定期的なメンテナンスに加え、イヤフォンを装着するという新しい習慣を取り入れる必要がありますが、ミライスピーカーは接続して置いておくだけ。当事者がスピーカーの存在を知らなかったとしても、設置するだけで音が聞こえやすくなります」(金子氏)
軽度から重度までのすべての難聴者に効果があるかを尋ねると、「個人差があるため明言はできないが、効果を感じている重度の難聴者もいる」とのこと。
「メインユーザーは軽度から中等度の難聴者の方であり、重度の難聴を患う方や、聴力のみならず脳の機能も低下しているような方ですと、効果の実感が難しい傾向があります。一方で、これまでは何を使ってもテレビの音が聞き取れなかった方が聞こえるようになった事例もあり、まずは一度お試しいただくことを勧めています」(金子氏)
同社では公式サイトでの購入に限り60日間の返金保証を付けている。使ってみて効果が感じられない場合は、返金希望に対応するという。
ユーザーの中には、補聴器と併用して使用する人、補聴器とミライスピーカーを使い分けている人も。補聴器を使えばテレビの音が聞きやすくなる人でも、「自宅でイヤフォンを付けるのがわずらわしい」という理由から、ミライスピーカーの購入に至ることもあるようだ。
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