5万台突破! 耳が遠くてもテレビが聞こえやすい「ミライスピーカー」の実力:テレビと接続(3/5 ページ)
テレビと接続することで音を聞こえやすくする「ミライスピーカー」が、発売から1年8カ月で累計販売台数5万台を突破、順調な売れ行きを見せている。ミライスピーカーを開発・販売するサウンドファンの山地浩社長と取締役の金子一貴氏に、曲面サウンドの革新性とビジネスモデルを聞いた。
業務用製品が注目され、家庭用も開発
13年に創業したサウンドファンは、創業からしばらくは曲面サウンド技術を搭載した業務用のスピーカーが主力製品だった。19年には業務用の新製品「ミライスピーカー・モビィ」が発売され、これは本体にワイヤレスマイクを接続して使用するものだ。100人ほどを収容する一定のエリア内で、マイクで発した音声が聞き取りやすくなるという。
空港、企業のセミナー会場、イベントホール、幼稚園、寺院など、多様な場所で導入されており、重要なアナウンスの聞き逃しや近隣の音声トラブルを防止する目的で活用されている。
「長くご利用いただいているJALさんでは、空港のファイナルコールのアナウンスをする際に役立てられています。また、寺院では法事での説法を聞きやすくするため、幼稚園では屋外の敷地でイベントをする際に近隣住民への配慮のために使われています」(金子氏)
使用企業からは「以前より落ち着いた音になり、大きな施設でもアナウンスが耳に届きやすい」「うるさくなく、上品な透き通った声に聞こえる」といった声が寄せられているそうだ。
同製品が経済ドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』に取り上げられた際、視聴者から「価格を抑えた家庭用の製品をつくってほしい」という要望が1000件ほど届いたという。そこで、同社は家庭用製品の開発に着手すると同時に、業務用製品をサブスクリプションで利用できるビジネスモデルを構築。
しばらくは月額2000〜3000円の使用料でレンタルしていたが、20年5月に家庭用のミライスピーカーが誕生すると同時にサブスクリプションを終了し、2万9700円で販売するビジネスモデルに切り替えた。
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