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クラファンでバカ売れ! 売れるほど赤字だったライト一体型プロジェクター「popIn Aladdin」誕生秘話家電メーカー進化論(3/9 ページ)

設置性の高さや使い勝手が話題となったシーリングライト一体型プロジェクター「popIn Aladdin」。20年には「popIn Aladdin 2」、21年には据え置き型「Aladdin Vase」を発売。プロジェクター開発の経緯とその先にある野望を、popInの程濤社長に聞いた。

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バイドゥによる買収とプロジェクター開発へ

 「私が所属していた創造情報学のカリキュラムには、新しい技術者を育成する『実践工房』というプロジェクトがありました。米国で初代iPhoneが、日本でiPod touchが発売されたばかりで、それに触れるかもしれないと思ってプロジェクトに参加し、『popIn』を開発しました。そして08年に東大のベンチャー向け投資ファンド『東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)』を利用してpopIn株式会社を創業しました」(程氏)

 といっても、社員はおらず程氏一人。大学院の先輩や後輩がアルバイトでプログラミングを手伝ってくれるという状況だった。その後、Webメディア向けに最適な関連記事をレコメンドして回遊率を上げる「popIn Discovery」や、PVとは異なる読了率を、独自指標で算出する「READ」などのWebサービスを開発。月額課金モデルでビジネスを成長させていった。


popInではWebメディア向けにさまざまなサービスを用意。現在も売り上げの半分はソフトウェア事業だ

 「これらのソフトウェアを開発することになったのは、あるメディアからのサイト内検索機能がほしいという依頼です。その次は、サイト内に関連記事を表示するサービスがほしいということで作りました。それらは現在、新聞社様やIT系のニュースサイトなど、多くのメディア様に導入していただいています」(程氏)

 そして15年、popInは中国の検索大手バイドゥ(百度)と経営統合。子会社となり、バイドゥのネットワークを生かして、シンガポールなど東南アジア圏でWebサービスを展開している。

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