放ったらかしでもプロ並みに? 低温調理器「BONIQ」が15万台も売れた理由:キッチンに置きたい(4/6 ページ)
家庭用の低温調理器が密かにブームになっている。その火付け役ともいえるのが、累計販売台数が15万台を突破した家庭用低温調理器「BONIQ」(ボニーク)シリーズだ。プロクオリティのローストビーフなどがつくれるというが、その人気の理由は何なのか。
検索1位、国内最大級の低温調理レシピサイト
クラウドファンディングで注目を集めたあと、順調に販売数を伸ばしているボニークシリーズ。利用者層は30〜40代がメインで、男女割合は半々程度、家族で利用する人のほか、アスリートの愛用者も多いようだ。
「属性でいうと、健康意識が高い人が多いと思います。特にアスリートは、たんぱく質を摂取するために鶏ささみ肉や鶏むね肉を毎日食べる人が多いのですが、おいしくないという課題があります。でもボニークを使うと、パサつきがちなささみ肉やむね肉が劇的においしくなるということで、好んで利用してくれるようです」(羽田氏)
葉山社中では、ボニークシリーズの発売当初、「週末においしいローストビーフをつくって、贅沢(ぜいたく)な時間を過ごそう」といった特別感を演出する訴求をしていたが、あまり消費者にササらなかったという。
実は、ボニークシリーズの愛用者は、健康的な食事を求めて毎日製品を利用する人たちだったからだ。その事実を踏まえ、「健康」をキーワードにした訴求に切り替えたところ、販売数の伸びや認知が広がってきたそうだ。同社が運営している「レシピサイト」で、牛肉レシピ、豚肉レシピなどのほか、低糖質、低カロリーのレシピを紹介したところ、ファンが増えていった。
「低温調理器を毎日使用する食文化を根付かせるには、レシピ数が十分にあり、バラエティーに富んでいること、健康的な食事であることが重要です。ボニークシリーズが発売された2017年からレシピサイトを運営していますが、愛用者の利用目的に沿うよう、糖質やカロリーの表記を入れたり、管理栄養士の視点でレシピの健康的なメリットをコメントしてもらったり、改善を図っています」(羽田氏)
2月下旬時点でレシピ数は900弱にのぼり、毎日調理してもつくりきれないほどの数がある。料理経験が豊富な5人のレシピスタッフがメニューの開発と記事の作成を担当し、週2本ペースで更新している。
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