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トヨタ、ウクライナに最大3.1億円寄付 独自基金設立、避難中の従業員も支援:欧州の従業員から募金募る(2/2 ページ)
トヨタ自動車はロシアからの軍事侵攻を受けているウクライナに対し、人道支援の一環として最大250万ユーロ(約3億1700万円)を寄付すると発表した。ウクライナ人従業員とその家族を支援するため、独自に「トヨタ人道支援基金」も設立するという。
UNHCRなどに総額250万ユーロ寄付
従業員以外への人道支援として同社は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に50万ユーロを寄付する。同社は欧州の全従業員に対し、従業員支援の独自基金に加え、赤十字とUNHCRへの寄付を呼び掛けており、従業員の寄付額に応じ、欧州事業体5社(トヨタモーターヨーロッパ、トヨタファイナンシャルサービス、トヨタインシュアランスマネジメント、トヨタコネクテッドヨーロッパ、KINTOヨーロッパ)がその4倍を負担し、最大200万ユーロも追加で寄付する予定だ。
その他、財政的な支援以外に、ウクライナ避難民を受け入れているポーランドやハンガリー、スロバキア、ルーマニアなどの周辺諸国で、同社の従業員が仮住まいの提供や、通訳サポートのボランティア活動に従事しているという。
同社は「ウクライナの人々の安全を憂いており、困難な状況に陥ってる方々が多くいる現状に心を痛めている。一刻も早く、平和で安全な世界が戻ることを願っている」としている。
ウクライナを巡っては、NATO(北大西洋条約機構)の東方拡大を目指す米国を中心とした欧米諸国と、ウクライナを緩衝地帯(バッファー)にしたいロシアの対立が激化。2月下旬からロシアはウクライナでの軍事行動に踏み切った。
これを受け、同社はウクライナの現地法人の活動停止や、ロシア・サンクトペテルブルグ工場での自動車の生産停止などを発表していた。
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