たばこを吸いながら働ける“サテライトオフィス” JTやダイキンが手掛けた「ハイスペック喫煙室」の特徴は?:東京・二子玉川に開設(2/2 ページ)
三菱地所リアルエステートサービスは3月18日、東京都世田谷区に個室型サテライトオフィス「REALab powered by point 0 二子玉川」をオープンする。同施設では、喫煙可能フロアを設置するという。その狙いとは?
3階は加熱式たばこを吸いながら仕事ができるスペース
同施設で特筆すべき箇所は、3階を「喫煙可能エリア」としている点だ。point0、三菱地所リアルエステートサービスともに初めての試みだという。
フロアの構成は2階と同じだが、各個室で加熱式たばこを吸えるようにした。また、紙巻たばこが吸える「喫煙専用室」も併設し、フロアを移動せずとも喫煙を可能とした。
2020年4月の改正健康増進法の全面施行に伴い、喫煙環境は大きく変化している。同施設がある二子玉川エリアでも喫煙所が減少しており、望まない受動喫煙を防止しつつ、喫煙ワーカーの満足度を向上させる狙いがある。
また、2階と3階の集客性や利用者満足度の違いを比較し、分煙環境の整ったサテライトオフィスのニーズも検証するという。
喫煙専用室にも各社の技術を投入
喫煙専用室は、point0の参画企業であるJTとダイキン、大建工業が共同で開発した。
1つ目のドアを開けた前室には、ダイキンのストリーマ空気清浄機を、喫煙室に入る2つ目のドアの上には同じくダイキンのエアカーテンを設置した。空気の流れを作ることで効率よく煙を排気するという。
喫煙専用室の定員は3人で、3つの灰皿の上にはそれぞれ排気口を配した。喫煙者が立つ位置すべてに排気口を設置するのはダイキンとしては初の対応だという。
壁は大建工業が手掛けた。側面には、主にキッチンなどで使われている不燃壁材「グラビオ」を採用。天井には吸音効果のある素材を使用し、喫煙室内の反響を抑える工夫を施した。今後は、煙の着色や清掃の頻度に関する実験も進める予定だという。
また、喫煙所内にもTOAのスピーカーを設置して音楽を流している。音楽は定期的に変える予定だといい、担当者によると今後は、「休憩時間のアップデート」をテーマに、音楽の違いによってリフレッシュ効果に違いがあるか検証を進めるという。
「REALab powered by point 0 二子玉川」は年中無休で営業時間は午前8時〜午後9時。料金は15分の利用で330円(15分単位の従量課金)。
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