2015年7月27日以前の記事
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コロナで売り上げ3倍に 「ホットクック」が生み出した新市場とは?家電メーカー進化論(3/5 ページ)

コロナ禍でライフスタイルが変化し、さまざまな白物家電が注目を集めている。中でも「ヘルシオ ホットクック」は爆発的な人気だ。シリーズ累計出荷台数は40万台。ホットクックがビジネスとして成功し、新しい市場を生み出すまでに成長したのか。人気の理由を見ていきたい。

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世界的なスマート鍋ブームが始まる

 実はこの頃、世界的にも電気圧力鍋が広がりを見せていた。

 電気圧力鍋自体は70年代からあったが、09年に北米・カナダ市場で電気圧力鍋「Instant Pot」が誕生する。開発したのは、それまでスマートフォンアプリなどを手掛けていたエンジニアだ。豊富な調理メニューを搭載し、選ぶだけで料理ができる点が人気となった。


北米・カナダ市場で人気の「Instant Pot」。日本市場でも19年より販売されている

 そして15年頃には、同様のプログラム機能を搭載した電気圧力鍋が日本市場にも数多く登場し始めた。

 当初のホットクックはその中の1つで、加圧調理を採用しない電気鍋というポジションだった。大手メーカーの製品でもあり、注目度は高かったもの、まだヒット商品といえるまでには至っていなかった印象だ。

 ホットクックが注目を集め始めたのは、16年の大容量2.4Lタイプの投入、そして17年のWi-Fi機能の搭載により調理メニューをダウンロード可能になったことだ。

 ラインアップが拡充されたうえ、IoT機能をいち早く搭載したことで認知も広がっていく。

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