イオン決算 売上高8.7兆円越えで過去最高も、セブン&アイに届かず業界2位に:コロナの打撃から回復できるか(2/3 ページ)
イオンが2022年2月期通期の連結決算を発表した。売上高にあたる営業収益が8兆7159億円。前期比1.3%増で、過去最高額だった。ただし、セブン&アイホールディングスの売上高には届かず、国内の小売業界売り上げ首位の座をセブン&アイHDに明け渡すことになった。
好調な事業は?
売上高全体の3分の2を占める総合スーパーおよびスーパー事業は減収だった。一方で、11.8%を占めるヘルス&ウェルネス事業は2年連続で売上高が成長し、好調だ。
ヘルス&ウェルネス事業の営業収益は1兆310億2000万円(同107.8%)、営業利益が419億900万円(同100.9%)と、増収増益だった。
傘下のウエルシアホールディングスでは調剤併設店に力を入れている。新規出店などにより処方箋の受付枚数が増加し、成長をけん引した。
グループ全体で、会計年度内に新規出店をしたのは144店。また、21年12月には広島県を中心に132店舗を展開するププレヒマワリを子会社化するなど、勢力を広げた。前会計年度末から店舗数は251店純増し、 2468店となった。
今後も22年6月にも全国に190店舗(20年4月時点)を持つコクミンや、そのグループ会社のフレンチの子会社化を予定している。
総合金融事業も、利益を支えている。営業収益4725億4900万円(同96.9%)、営業利益617億9100万円(同144.9%)の減収増益だ。審査の精緻化や債権回収体制の強化やデジタル化による生産性の向上などが奏功し、利益率を引き上げた。
イオンカードは国内のカード有効会員数が期首差で64万人増加し、3009万人となった。イオン銀行住宅ローンも、Webや郵送を活用して自宅で契約を完結できる取り組みを推進し、貸出金残高を伸ばしている。
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