2015年7月27日以前の記事
検索
連載

倒産危機の新興家電シロカ、買い取りから2年で売上高71億円の新社長の手腕家電メーカー進化論(9/9 ページ)

製品のリコール費用などで19年に債務超過に陥ったシロカは、2000年に誕生した調理家電を中心に取り扱う白物家電メーカー。現在は新しい経営体制とファンドによる支援により、新生シロカとして再生。旧体制からわずか2年で、売上高を71億にまでアップさせた背景を、金井まり新社長と開発陣に聞いた。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-
前のページへ |       

 さらにコロナ禍で大ブームとなったホームベーカリーも、新モデルが登場。高加水パンが業界で唯一焼けるなど、技術面での優位性とユーザーのメリットを両立した製品となっている。


新発売の「おうちベーカリーベーシック プラス」(実勢価格1万6000円前後)。高加水パンのほか、58分でパン焼きできるコースを備える

 「高加水パンは金井のアイデアです。本人ももともと焼いていたとか。電気圧力鍋にも金井のレシピが掲載されています。実験室に来るとすごく嬉しそうにしていますよ」(小川氏)

 「今のポジションとしてやるべき仕事はやってはいますが、それ以外に週に3回くらいは企画や開発の相談に呼んでくれるので、いろいろなディスカッションを楽しんでやらせてもらっています」(金井氏)

 旧体制のシロカは、会社の急成長に開発力や品質、安全管理などが追いついていなかった。しかし経営と開発、そして調達まで、幅広い知識と経験を持つ経営者が合流したことで、隙のない体制ができ上がった。

 今後はIoT対応に加えて、高齢者への対応などの社会課題に対応できる家電を生み出していきたいと語る金井氏。安定した経営・開発基盤に基づく、これまで以上に魅力的な家電の開発を期待したい。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る