ことでん、ウクライナ国旗デザインした車両を運行 30代の若手社員が発案:鉄道関係者に連帯示す
高松琴平電気鉄道(ことでん)は4月19日から、ウクライナ国旗の青と黄のデザインをラッピングした車両の運行を始めた。戦禍のウクライナで運行を続ける鉄道事業者に敬意と連帯を示すという。
香川県で3路線を運行する高松琴平電気鉄道(ことでん、高松市)は4月19日から、ウクライナ国旗の青と黄のデザインをラッピングした車両の運行を始めた。戦禍のウクライナで運行を続ける鉄道従事者に敬意と連帯を示すという。
同社によると、ラッピング車両の構想を始めたのは、約1カ月前の3月中旬。30代の若手社員のアイデアだったという。ことでんの車両カラーはもともと、下半分がコーンイエロー。これに同社のマスコットキャラクター「ことちゃん」の青色を組み合わせたらウクライナ国旗の配色に似ていることから着想を得たという。
同社の担当者は「政治的なメッセージを出しているという一部批判もすべて承知している。ことでんとしては、戦禍においても人々に医薬品や食料を届け続けるウクライナの鉄道従事者に、同じ鉄道従事者として敬意を表したい」と話す。
ことちゃんが4月18日夜に公式ツイッターアカウントから投稿した、ラッピング車両の運行を知らせるツイートには、19日午後3時時点で3万件を超える「いいね」が押され反響を呼んでいる。
ことちゃんも「様々なご意見があると思いますが、コロナの苦しい環境でもこういったアイデアを出し実現することでんを誇らしく思います」とツイートしている。
ラッピング車両は琴平線で1日あたり最大で片道8〜9本運行する予定。同社はラッピング車両のイラストが描かれたステッカーを5月3日からオンライン通販サイト「ことでんショップ」などで販売予定。1枚500円で、売上金の全額を寄付するという。
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