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「やりたいことができない」と新人が早期離職──防止のため、企業がすべきこととは?「3つの円」のフレームワーク(1/3 ページ)

新入社員の早期離職は、多くの企業において深刻な課題となっている。「やりたいことができない」と若手が離職してしまうのを防ぐために、企業は何をすべきなのか。

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企業実務とは?

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 「企業実務」は、経理・総務・人事部門の抱える課題を解決する月刊誌。仕事を進める上で必要な実務情報や具体的な処理の仕方を正確に、分かりやすく、タイムリーにお届けします。1962年の創刊以来、理論より実践を重んじ、“すぐに役立つ専門誌”として事務部門の業務を全面的にバックアップ。定期購読はこちら

 本記事は、2022年5月号に掲載された「若手社員が働き続けたくなる会社をつくる!(4)入社当初から「正しい職業観」についての理解を促す」を、ITmedia ビジネスオンライン編集部で一部編集し、転載したものです。


 新入社員の早期離職は、多くの企業において深刻な課題となっています。そこで今回は入社時に必要な意識改革について解説します。

新入社員が身に付けるべき職業観とは

 新入社員を会社に受け入れる際、重要視すべきテーマの1つとして、学生から社会人への意識変革が挙げられます。

 学生時代にサービスを「与えられる存在」でしたが、社会人になるとサービスを「与える存在」に変わる点が大きなポイントであり、このタイミングで、「自立」「責任」といった正しい職業観を持つことが重要になります。

なぜ正しい職業観が必要か

 職業観とは、仕事や職業、社会に対する見方、考え方、態度を指し、勤労観やキャリア観などと言われることもあります。

 正しい職業観を持たず、学生気分のまま仕事につくとさまざまなトラブルが発生します。

 例えば、「数分くらいの遅刻であれば大きな問題ではない」と考えたり、自分のやりたくないことは手を抜いたりするケースがあります。

 学生であれば遅刻をしたり、やらなければならない課題に対して、手を抜いて単位を落としたりしても、困るのは自分であり、周囲の人には迷惑が及ばないことが多かったでしょう。

 しかし、社会人ともなると、わずかな遅刻であっても関係者の時間を無駄にしてしまいますし、仕事の手抜きにより求められた業務がこなせないと、取引先の信用を失うことに加え、場合によっては契約が打ち切られるといった問題に発展しかねません。

 さらには、こうした社員の存在が原因で社内の風紀が乱れることにもなるでしょう。

 このような問題を起こしていると、本人も会社に居づらくなり、仕事に対する意欲も減退して、早期退社へとつながる場合もあるのです。

 そのため、新入社員には正しい職業観を持って、真摯(しんし)な態度で仕事に向かってもらうことが重要となります。

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