収益額3800億円! 世界最高峰のサッカーイベント「UEFA チャンピオンズリーグ」が生み出す巨額マネーの実態(2/3 ページ)
世界最高峰のサッカーのイベント「UEFA チャンピオンズリーグ」の決勝が行われる。決勝戦を前に、大会の収益構造など巨額のサッカーマネーを、大会主催者UEFAの資料などを引用し、解説する。
CL本戦出場だけで21億円の“参加料”支給
大会主催者のUEFAが巨額収益を手にしている一方で、CL出場チームに分配される金額も桁違いだ。UEFAは公表資料で、CL本戦出場32チームに計20億ユーロ(約2720億円)を分配すると明記。各チームへの分配金額は「出場給」(全体の25%)、「成績給」(同30%)、「係数給」(同30%)、「市場給」(同15%)の大きく4つの方法で決まると説明している。
CLは4チームが8グループに分かれ、ホーム&アウェイの総当たりで決勝トーナメント出場チームを決めることから、本戦出場チームが計32チームと決まっている。このため、いわゆる主要5大リーグ(イングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランス)以外のリーグ所属チームは、多くの場合プレーオフなどを勝ち抜き、出場資格を得る必要がある。
プレーオフを勝ち抜き、本戦出場を決めた32チームには、UEFAまず出場給として、1564万ユーロ(約21億2704万円)を支給する。21年度Jクラブで最多の営業収益を上げたのは、J1のヴィッセル神戸で63億8900万円。約3分の1の金額を、CL本戦に出場するだけで各クラブは手にすることができる。
Jクラブで、この金額に近い営業収益を上げているのは、ベガルタ仙台(21億2100万円)、アビスパ福岡(21億3200万円)、サガン鳥栖(22億6700万円)、大分トリニータ(20億9600万円)の4チームだった。
出場給に加え、UEFAはグループリーグ(GL)や決勝トーナメントでの成績に応じた成績給も出場チームに分配する。GLでは、勝利で280万ユーロ(約3億8080万円)、引き分けで93万ユーロ(約1億2648万円)を支給する。
その後、各グループ上位2チームが進出する決勝トーナメントでは、ラウンドごとに金額が変動する。ベスト16進出チームには960万ユーロ(13億560万円)、準々決勝進出チームには1060万ユーロ(14億4160万円)、準決勝進出チームには1250万ユーロ(約17億円)、決勝進出チームには1550万ユーロ(約21億800万円)をそれぞれ支給する。優勝チームには450万ユーロ(約6億1200万円)をボーナスとして支給する。
今季、決勝に進出したリヴァプールのGLの戦績は6戦全勝。対するレアルマドリードは5勝1敗。単純計算で、既に両チームはそれぞれ6500万ユーロ(約88億4000万円)、6220万ユーロ(約84億5920万円)を得ているということになる。
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