楽天証券、クレカ積立が200万人突破 還元率引き下げ発表後も増加加速
楽天証券は、楽天カードによるクレジット決済での投信積立設定者数が、5月に200万人を突破したことを明らかにした。2021年4月に100万人に達しており、13カ月で100万人増加した。
楽天証券は、楽天カードによるクレジット決済での投信積立設定者数が、5月に200万人を突破したことを明らかにした。2021年4月に100万人に達しており、13カ月で100万人増加した。
楽天証券の口座数は768万口座(3月末)。約26%が、クレジットカードを使った投信積立も行っている計算だ。また楽天カードの発行枚数は2600万枚(4月末)に達しており、7.6%以上が楽天証券を使った投信積立を行っている。
楽天証券の投信販売額は急速に拡大しており、21年12月末時点で四半期あたり7340億円に達している。年間では2.3兆円だ。預かり資産残高は15兆円を超えているが、その原動力の1つが投信販売となっている。
投信購入者は21年12月末時点で274万人を超えている。うち77%にあたる211万人が積立設定者だ。楽天証券は、直近の投信積立設定者数を明らかにしていないが、280万人程度まで増加していると見られる。うち200万人がクレジットカードによる積立者だ。
急速に増加した楽天証券のクレカ積立だが、同社は6月から方針を転換する計画だ。これまでクレカ積立の際に1%の楽天ポイントを付与していたが、9月から多くの場合の付与率を0.2%に引き下げる。併せて、6月下旬には新たに電子マネー「楽天キャッシュ」を使った投信積立サービスを開始。0.5%の上乗せポイントを用意するなど、クレカ積立から電子マネー積立に誘導していく(記事参照)。
還元率の引き下げ発表で、利用者増加ペースが鈍ることも想定されたが、今回公開した増加グラフによると、1月の還元率変更発表後も増加は続き、ペースはさらに加速した。
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