リアルマネートレードを収益化? スクエニがブロックチェーンゲームの本命といわれるワケ:妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(7/9 ページ)
決算書といえば投資やビジネス視点で見るイメージがあると思いますが、より一次情報に近い経済ニュースでもあります。今回取り上げるのは、スクウェア・エニックス・ホールディングス(以下スクエニ)です。ご存じの通り、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーで知られている企業です。
ブロックチェーン領域に重点投資
また、スクエニは今後の重点領域への取り組みとしてはブロックチェーン領域への推進というのを挙げています。
ブロックチェーン技術を活用したゲームが本格普及する際に、1つの本命と考えられているのがスクエニの得意とするMMOです。
というのも、現状規約違反ではありますが、既にゲーム内の通貨やキャラクター、武器などを法定通貨で売買するリアルマネートレードという行為は数多く行われています。つまりここに市場自体があるのは明白で、キャラクターや武器をNFT化したり、ゲーム内通貨をトークン化するだけで、市場性のあるブロックチェーン関連のゲームとなるわけです。
トークンの発行、NFTの販売といった収益源が増えるのはもちろんのこと、売買で一定の手数料を徴収すれば、現状スクエニの売り上げになっていないグレーなリアルマネートレードの部分も収益化されるわけですから、成長が期待できます。
また、メタバースという言葉の定義によりますがMMOはメタバースでもあり、そこからの可能性も大きいです。
例えばフォートナイトで音楽ライブが行われていたりするように、ゲーム以外のイベントの場となることもあり得ます。さらにメタバースでデジタル上での店舗体験を伴ったECを行うサービスも出てきているように、ゲーム内で稼いだ「ドラクエトークン」を使って日用品を売買するような世界になってもおかしくはないわけです。
ゲームだけではないさらに幅広い分野での展開も考えられるということで、ここはスクエニとしても注力していきたい分野でしょう。
そんな中で実験としての意味もあり、ミリオンアーサーというゲームを使ってキャラクターがNFTとなっているゲームを開始して投資を進めています。
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