モンスト脱却目指すミクシィ、ゲームの次が公営ギャンブルとスポーツ事業なワケ:妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(7/8 ページ)
今回取り上げるのはミクシィです。もともとは社名の通りでSNSの「mixi」として成長してきた企業ですが、その後は「モンスターストライク」が大ヒットしてモバイルゲームが中心の企業となっています。
公営ギャンブルとガチャゲームは親和性がある?
また、「のっかりベット」といったユーザー同士のコミュニケーションを生かしたソーシャルベッティングなども進めています。もともとはSNSをやっていた企業ですし、ゲームでもユーザー同士のコミュニケーションを活発化させることは重要です。
さらに、いわゆるガチャのあるゲームではどうやって射幸心をあおるのかというのも重要ですから、ある種ギャンブルとも近しい分野でしょう。こういった公営ギャンブルの業界は、これまでの知見を生かせる部分が大きいということですね。ミクシィによる改善の余地は大きいのではないでしょうか。
また、FC東京や千葉ジェッツといったスポーツチームの経営はどうでしょう。これまではこういったスポーツチームは、企業の広告としての位置づけであることが多く、採算が良くはありませんでした。
しかしインターネットや通信速度が上がり動画視聴が容易になった今では、試合はネット中継できますし、SNSなどオンラインでファンとのコミュニケーションも活発に取れるようになったので、うまく運営できれば収益性が高まりやすくなっています。プロ野球でいうところのDeNAが分かりやすいですよね。
こういったIT企業は、データ活用からの改善までの速度感が圧倒的です。これまでの旧態依然とした運営でポテンシャルを生かしきれていないところにIT企業が参入すると、業績が改善するケースは結構増えています。モバイルゲームでは新しいヒットが難しくなる中で、IT化が進む途中にあってポテンシャルを生かしきれていない領域で次の柱を作りにいっているということです。
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