「ない」ことがたくさんある結婚式場が、なぜクチコミサイトで「1位」なのか:水曜日に「へえ」な話(2/5 ページ)
「IWAI OMOTESANDO」という結婚式場をご存じだろうか。2019年にオープンしたところ、利用者からの評判がよく、クチコミサイトで1位に。歴史もなく、知名度も低く、利用者も少ない式場なのに、なぜ人気を集めているのだろうか。
年内の予約は残りわずか
2022年の婚礼実施数を見ると、19年比で1.7倍に。結婚式の多くは土日祝日に開かれるわけだが、予約はどのくらい埋まっているのだろうか。「今年の予約は、完売しました。来春までの予約も埋まってきていまして、6月末現在で8割を超えました」(担当者)とのこと。
このような数字を目にしても、「平日は使っていないので、ガラガラでしょ」と思われたかもしれないが、月〜金曜日は企業の利用が多い。「平日は企業のセミナーなどでご利用いただくことが多いですね」(担当者)という。
ちょっと、話がそれてしまった。イワイが登場したのは3年前、施設を運営しているクレイジーが創業したのは10年前。となると、その間の7年間はどんなことをしていたのだろうか。同社は「オーダーメイドウェディング」を手掛けていて、その数は1500組を超えているという。
一般的な結婚式は、式場を決めれば、あとは用意されたプランの中から、新郎新婦は「これとこれを取り入れて」といった感じで、話が進んでいく。一方のオーダーメイドウェディングは違う。式場を決めるところから始まって、テーブルクロスの色はどうするのか、お花はどうするのか、料理はどうするのか、演出はどうするのかなど、イチからすべて決めていかなければいけない。いわば“手づくりの結婚式”で、同社はそのサポートをしているのだ。
いや、「サポートをしている」のではなく、正確に言えば「サポートをしていた」のかもしれない。なぜそんな面倒な話をするのかというと、現在、オーダーメイドウェディングは積極的に行っておらず、依頼があればお手伝いをするといった感じだからだ。詳しいことは、のちほど紹介する。
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