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「家電量販市場」、猛暑のエアコン商戦でも回復が厳しいワケ:知らないと損?業界最前線(3/5 ページ)
家電量販各社の2022年3月期決算が、軒並み前年比でマイナスだ。さらに今年は、上海のロックダウンや半導体不足などの影響が国内家電市場にも及び、夏商戦には不安がつきまとう。一方、ほぼ全国が例年よりも早く梅雨明けしており、早々にエアコン商戦がスタート。巻き返しを図ることはできるのか。
翌年にあたる21年にその反動が来ることは予想されており、量販各社の業績ダウンは想定内だった。なお各社は、22年3月期から新収益認識基準を適用しており、計算方式の変更によってさらに数字が若干下がった量販もある。
22年度は、昨年度の反動減からの回復が期待されたが、現時点での状況は芳しくない。日本電気工業会によると、民生用電気機器(白物家電)の国内出荷金額は、4月が前年同月比4.5%減、5月は11.1%減と2カ月連続のマイナスとなった。
量販各社が抱えている在庫があるので実際の販売実績はそこまで悪くないのだが、それでも4月は前年並み、5月は4〜5%のダウンとなり、決して良いとはいえない状況だ。
この背景には、世間でいわれているように、上海のロックダウン、半導体を中心とした部材不足、海上コンテナ不足による物流の混乱などにより、一部商品の供給が遅れたことがある。それが、店頭販売に影響を与えている格好だ。
実際に店頭で店員の声を聞くと、「電子レンジの在庫がない」「エアコンは、6月分の在庫は確保しているが7月分は分からない。梅雨明けの猛暑で急激に需要が増えたら、売るものがなくなりそう」といった話が出てきた。
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