調査リポート
女性活躍推進は「自社にメリットが多い」 8割以上の人事が、そう考えるワケ:企業の本音は
82.7%の人事担当者が、女性の活躍が自社に与えるメリットは多いと感じている──こうした結果が、ワークポート(品川区)の調査で判明した。
82.7%の人事担当者が、女性の活躍が自社に与えるメリットは多いと感じている──こうした結果が、ワークポート(品川区)の調査で判明した。
メリットが多いと感じる理由は「女性の活躍なくして会社の成長もないから」(システム開発・情報通信)、「女性が経営の意思決定に入ってくることで、組織が強くなるから」(WEBサービス・広告・コンテンツ制作)、「女性活躍推進とともに社内の制度改革ができるから」(WEBサービス・広告・コンテンツ制作)だった。
2022年4月には女性活躍推進法が施行され、これまで努力義務に過ぎなかった情報公表が義務化された。このような取り組みの意義を多くの人事担当者が認識している様子がうかがえる。
女性活躍推進の取り組みをしているか尋ねたところ、54%が「取り組んでいる」、7.9%が「これから取り組む予定」と回答した。取り組みの内容としては「従業員に占める女性の割合を増やす」(コンサルティング・調査・士業)、「成果主義の徹底による女性の役職者登用」(建築関連企業)などが挙げられた。
女性活躍の取り組みを推進するにあたってネックはあるか聞いたところ、56.8%が「ある」と回答した。また、ネックになっているのは「人員不足で取り組む余裕がない」(メーカー)、「女性管理職が少なく、なりたがる社員が少ない」(システム開発・情報通信)などだった。
調査は22年4月12〜19日、全国の企業の人事担当者を対象に実施し、139件の回答を得た。
関連記事
- 幹部候補か、“万年ヒラ”か キャリアの分かれ目「30代以降の配置」を、人事はどう決めている?
「育成」の観点から異動配置させる20代が過ぎると、多くの企業は「幹部候補の優秀人材」と「それ以外」の社員を選別します。人事は、そうした異動配置をどのように決めているのでしょうか。年代層別の異動配置のロジックをみていきます。 - 「優秀でも残念でもない、普通社員」の異動に、人事が関心を持たない──何が起きるのか
社員の異動を考える際、人事部が真っ先に関心を持つのは「優秀社員」と「残念社員」。その間にいる大多数の「普通社員」は後回しにされがちという実態がある。しかし、この層への取り組みを疎かにすると、ある懸念が生まれる。 - 「部下を育てられない管理職」と「プロの管理職」 両者を分ける“4つのスキル”とは?
日本企業はなぜ、「部下を育てられない管理職」を生み出してしまうのか。「部下を育てられない管理職」と「プロの管理職」を分ける“4つのスキル”とは? 転職市場で求められる優秀な管理職の特徴について解説する。 - 「優秀だが、差別的な人」が面接に来たら? アマゾン・ジャパン人事が本人に伝える“一言”
多様性を重視するアマゾン・ジャパンの面接に「極めてだが優秀だが、差別的な人」が来た場合、どのような対応を取るのか。人事部の責任者である上田セシリアさんに聞いた。 - 「売り上げが落ちてもいいから、残業をゼロにせよ。やり方は任せる」 社長の“突然の宣言”に、現場はどうしたのか
「来年度の目標は、残業時間ゼロ」──社長の突然の宣言は、まさに寝耳に水の出来事だった。準備期間は1カ月。取り組み方は、各部門に任せられた。現場はどう対応したのか?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.