セブン&アイ、初の売上高10兆超えへ 競合イオンを突き放す原動力は:海外コンビニエンス絶好調(2/2 ページ)
セブン&アイ・ホールディングスは2023年2月期第1四半期の連結決算を発表した。海外事業が絶好調で、今期の売上高「10兆超え」を見込む。競合イオンを一気に引き離し、小売業の圧倒的トップへ。
競合イオンを突き放し、小売業の圧倒的トップへ
22年2月期通期連結決算では、営業収益は8兆7497億円を記録。競合のイオンは営業収益8兆7159億円で、その差は338億円と大きく引き離せずにいたが、名実ともに小売業の圧倒的トップになる日は近そうだ。
セブン&アイHDの好調要因の一つは、海外コンビニエンス事業だ。セブン&アイHDの23年2月期第1四半期連結決算では、海外コンビニエンス事業の営業収益は1兆7238億円。前年同期比2.5倍と驚異の伸びを記録した。営業利益は439億円(同3.6倍)だった。
海外コンビニ事業の中核は、北米の7-Elevenだ。米国市場での労働力不足や物流障害による供給制約などの問題が顕在化した一方、収益性の高いフレッシュフードやオリジナル飲料など差別化商品の品ぞろえを強化。約4000店舗で展開しているデリバリーサービス「7NOW」の強化などが奏功したという。
21年5月に買収したガソリンスタンド併設型コンビニ「Speedway」事業との統合も順調に進捗していて、「本連結会計年度では4億5000万米ドルのシナジーを見込む」としている。
国内小売は不調が続くなかで、海外に商機を見出したセブン&アイHD。小売業初の売上高10兆円超達成なるか。
【お詫びと訂正:2022年7月11日午前6時の初出で、タイトルを「営業利益10兆超え」と記載いたしましたが、誤りでした。正しくは「売上高10兆超え」です。7月11日午前10時、該当箇所を修正いたしました。お詫びして訂正いたします。】
関連記事
- セブン&アイHD、そごう・西武の売却意向を表明 イトーヨーカドーはどうする?
セブン&アイHDは2022年2月期通期の連結決算を発表した。海外コンビニエンスストア事業が好調で、前年比130.5%と大幅に成長した。そごう・西武などの国内事業の売却意向についても言及した。 - セブンの「いれたてコーヒー」、粗利率は50%超え? コンビニが100円コーヒーをやめられない“おいしい”理由
セブンの100円コーヒーが値上げをし、注目を集めている。「コンビニにはいれたてコーヒーを強化する理由がある」という。各社が100円コーヒーに力を入れるのはなぜか。 - セブンのコーヒー、「軽め」「ふつう」「深め」の3つの味わいを選べるように マシンに新機能追加
セブンがコーヒーマシンに新機能を追加した。「軽め」「ふつう」「濃いめ」の3つの味わいを好みで選べるようにし、幅広いニーズに対応する。価格据え置きのローソン、ファミマに対抗なるか。 - 1日中「エアコンつけっぱなし」が約4割 理由は?
「夏のエアコン使用と掃除」に関するアンケートを実施。暑い日のエアコンの使用方法について聞くと、39.6%が「一日中つけっぱなし」と回答した。理由は? - 「スマホがカップヌードルに沈んでいる!?」と焦る充電器が話題 日清がおバカなグッズにガチで向き合うワケ
日清の「朝起きたら『なんでこうなった?』と脳がバグるスマホの充電器」が話題を集めている。これまでもカップヌードルを使った“おバカ”なグッズを公式Twitterで公開している。日清がこれらのグッズを制作する狙いは?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.