2015年7月27日以前の記事
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クルマが壊れる3つの原因 故障のパターンとこれからの自動車社会に起こる変化高根英幸 「クルマのミライ」(4/5 ページ)

クルマのメンテナンスフリー化が進んでいる。新車から5年はオイル交換のほかは、燃料給油とタイヤの空気圧を管理する程度で走り続けることが可能なくらい、クルマの信頼性が高まっている。けれども機械や電子部品は永久に使い続けられるものではない。

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平均車齢が延びていることにメーカーがどこまで対応するか

 信頼性が向上したことに加え、この20年間日本国民の給料が上がらないこともあって、クルマの使用年数は延びる一方だ。

 クルマを長く大事に使うことは、資源の有効利用から考えてエコロジーにつながる。初年度登録から13年が経過すると税金が上がることは、クルマの代替えを促進させようとしているのだろうが、そんな愚策は日本くらいのものだ。

 しかし補修部品が手に入らなければ、乗り続けることもできなくなる。自動車メーカーとしては一定期間利用したクルマはリサイクルしてもらって、買い替えてもらう方が売り上げにつながるから微妙なのだろうが、燃料が供給され続ける限りは、できるだけ長く利用できるような対応も必要なのではないか。

 すべての車種で対応することは難しいだろうが、かつてのスポーツカーで部品を再生産しているケースも増えている。設計データから3Dプリンターによってパーツを供給するサービスは、ドイツの自動車メーカーが実施しているが、今後は実物からリバースエンジニアリングすることで、パーツを販売する専門業者も現れるかもしれない。


クルマはたくさんの部品で構成されているが、ボディやインテリアのデザイン以外は差が少なくなっている。それはそれだけ品質が均一化され、安定したものになっていることでもある

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