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マネフォ決算、中堅企業向けKPIを初公開 インボイス制度が追い風に(2/2 ページ)

マネーフォワードの業績が好調だ。7月13日に発表した2022年11月期第2四半期(3−5月)の決算では、売上高が前年同期比27%増加の50.9億円、SaaSのARRが38%増加の139.8億円と順調に増加した。売上高は全四半期で公開した会社予想の上限値を超えて上振れした。

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インボイス制度が追い風

 外部環境を見ると、この流れはさらに続きそうだ。23年10月にスタートするインボイス制度への対応には、ソフトウェア対応がほぼ必須といっていいからだ。同社は、6月にデジタルインボイス本部を設立。80名規模の人員を充て、中堅企業向けにデジタルインボイス化を推進している。

 インボイス制度はどの企業でも対応が必要だが、規模の大きい企業のほうが対応が進んでいる。「大企業のほうが速く動いており、中堅中小はまだ遅れている。プロダクトとしては、(請求書受け取りデジタル化サービスの)クラウド債務支払のニーズが明確に増えてきている」(金坂氏)


インボイス制度とほぼ同時期に電子帳簿保存法も猶予が終了し、企業はデジタル化の対応を迫られる(マネーフォワード資料より)

 業績への影響としては、まず大企業や中堅企業への導入が進み、23年に入ってから中小企業でも駆け込みニーズが出てくるだろうという見立てだ。

 現在の市況は悪化しており資金調達には逆風が吹いているが、同社は21年中に大規模な調達を完了。いち早く攻める体制を整えた。第2四半期は当初計画内の17.2億円の広告費を投入した。第3四半期は、法人ARRの成長加速に向けて18〜20億円の広告宣伝費を投入する計画だ。EBITDAは22億〜17億円の赤字を見込む。

 一方で今後を見据えると、どこかのタイミングでキャッシュフローの黒字化が必要だ。22年11月期全体では、ARR157.2億〜168.4億円、対前年比40〜50%増の計画を据え置いた。今後の業績見通しについては、「22年11月期を損失のボトムとし、23年11月期以降は損益については改善していく」(辻庸介社長)見通しだ。

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