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銀行は斜陽産業? 千葉銀行の業績を左右するポイント妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(2/9 ページ)

決算書といえば投資やビジネス視点で見るイメージがあると思いますが、より一次情報に近い経済ニュースでもあります。「決算書で分かる日本経済」ということで、地方銀行の決算を取り上げていきます。今回取り上げるのは千葉銀行です。

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銀行は斜陽産業? 500億円前後の利益続く高収益企業

 まずはここ数年の業績の推移から見ていきましょう。

 経常収益(売上高)を見ていくと、コロナ以前の2020年3月期までは成長が続いていて、それが21年3月期には4.1%減と一定程度コロナの影響を受けていたことが分かります。

 一方で経常利益の推移を見てみると、18年3月期から20年3月期までは利益は減少していて、21年3月期には増益となっています。

 利益面に関してはコロナの影響を受けていたということではなさそうですね。

 また、銀行は斜陽産業のように語られることも多いですが、利益は500億円前後は出続けていて高収益の企業だということも分かります。

 多くの銀行の収益性は悪化していきますし、フィンテック企業の台頭など、市場環境も悪化し、成長産業ではないことは間違いありませんが、まだまだ大きな利益を出している銀行も多いです。

 銀行のネガティブな報道は多いですが、それは業績面だけではありません。テクノロジーの進歩で銀行業務に人の稼働が必要なくなっていくことによる人員削減が合わさって、よりネガティブな印象報道が増えている部分があります。「銀行が無くなる」と「銀行員がいなくなる」はきちんと分けて考える必要があるでしょう。

 それでは直近の業績を見ていきましょう。

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