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「セカンド冷凍庫」爆売れ、コロナ禍と“もう1つ”の背景知らないと損?業界最前線(5/5 ページ)

いま、新しいカテゴリーとして広がりを見せている家電が「セカンド冷凍庫」。その背景には、コロナ禍による備蓄食品の増加やお取り寄せといった内食の拡大があり、2021年の家庭用冷凍食品の生産数量は、過去最大となっている。しかし「セカンド冷凍庫」の爆売れには、もう1つ重要な背景がある。

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一家に一台という常識を変えるもう1つの背景

 このようなスリムタイプのセカンド冷凍庫や冷蔵庫が広がっているもう1つの背景が、冷凍・冷蔵庫自体の省エネ性能の向上だ。

 断熱材が進化して薄型化したことで、同じ外寸でもより大きな内容積を確保できるようになった。これによりボディがスリム化し、わずかな隙間にも設置できるモデルが実現。

 それでいて、多くのモデルが21年の省エネ基準で達成率100%以上となっている。例えば今回紹介したモデルであれば、電気代は月額600〜900円程度(1kWhあたりの電気代を27円で計算)で済む。


ハイアールの「138L前開き式冷凍庫 JF-NUF138C」(実勢価格4万480円・税込)は省エネ基準達成率154%を実現

 近年、キッチンの冷蔵庫の大型化は進んでいるが、このセカンド冷凍・冷蔵庫の広がりにより今後、大型化ではなく、複数化がスタンダードになっていく可能性は高い。

 コストコを始めとする超大型郊外スーパーの広がりや、冷凍食品の出荷拡大を考えると冷凍・冷蔵庫のニーズはこれからも高まっていく。より省エネ性能が高く、設置の自由度が高まればリビングや寝室にもう1台が当たり前になり、小型市場はより大きく拡大していくはずだ。

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