延々と残業する部下に困っています どうしたらいいですか?:マネジャーのお悩み相談室(3/4 ページ)
延々と残業する部下に困っています。残業時間を減らすように注意しても、あまり改善されません。どう対処すれば良いのでしょうか?
改善させるためには?
本人は良かれと思って、時間無限発想でとにかく懸命に仕事をしています。場合によっては、「なぜ周囲はこんなに早く帰るのか」と口撃することもあります。
しかし、上司や周囲にとっては「無駄なことをしているので労働量が多いだけ」。結果、会社からの評価も悪くなります。こうなると、会社や周囲との対立はますます深まります。
マネジャーとして、こうしたメンバーに改善してもらうためには、シンプルに「まわりは“時間有限”でやってるから」という事実を伝えることが大切です。
時間は有限だからこそ、重要度、緊急度を踏まえて優先順位を付け、無駄なことはやらず、少ない手数で大きな成果を残そうと創意工夫する。そういう創意工夫の総和が会社の時間あたりの生産性を上げる。そして、時間有限であるからこそワークライフバランスも保て、心身を消耗することなく持続的に働ける。ここまで述べてきた時間有限発想と時間無限発想の違いを話し「当社は時間有限発想を評価します」と言い切りましょう。
このようなことを考えずに「とにかく仕事量を」とこなしてきた人たちからすれば、この話に多少なりとも衝撃を受けるはずです。じっくり伝えることで、変わってくれるでしょう。
なぜなら、もともと「会社に迷惑を掛けたいから」残業しているのではなく、「会社に貢献したいから」そうしているのです。本当に会社に貢献できる方法は何か、じっくり話せば分かってくれるはずです。
これまで長く染み付いてきた習慣なのですぐには治らないかもしれませんが、じっくり修正していきましょう。
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