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大ヒットの「ネッククーラー」、技術進化で冷却方式もさまざま、節電にも:知らないと損?業界最前線(2/7 ページ)
35℃を超す酷暑日が続くなか、モバイルタイプの「清涼家電」が大人気だ。2018年にヒットした「ハンディファン」に続き、いま注目を集めるのが、首筋などを効率的に冷やす「ネッククーラー」。モバイルバッテリーなどの電源を使うタイプのほか、特殊素材により電源不要で利用できるタイプもある。
ネッククーラーの火付け役はサンコー
ネッククーラーを国内市場で最初に製品化したのが、秋葉原に拠点を置くサンコーだ。
ハンディファンは、暑い日に使っても熱い風が吹くだけになってしまう。ならば、冷蔵庫くらいに冷えた物を体に貼り付ければいいと同社は考えた。
そこで、電流を流すと熱が移動し、片面が冷たく冷える性質を持つ「ペルチェ素子」に注目した。パソコン用のCPUクーラーの部品としても使われるこのペルチェ素子を利用してネッククーラーを開発。15年に初代モデル「USBひんやりネッククーラー『こりゃひえ〜る』」(4980円・当時)を製品化した。
首に巻き付けて電源をオンにすると、首に接するプレート部の温度が外気温より10℃下がり、ひんやり感を長期間味わうことができるのだ。
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