ゲームは「無料」から「稼ぐ」時代へ Play to Earnゲーム台頭の裏側(後編)(2/5 ページ)
日本を代表するゲーム会社がこぞって、Play to Earnゲームに注目している。Play to Earnゲームとは、プレイすることで稼げるゲームのことだ。Play to Earnゲーム台頭の背景は、立脚するブロックチェーンまわりの動向も複合的に絡むものである。Play to Earnゲームの実例に触れながらその背景を探ってみたい。
Play to Earnゲーム台頭の背景(2) 稼げる仕組みがより整う:DeFiの出現
2つ目の背景としてDeFiの出現が挙げられる。DeFiとは日本語で分散型金融のことで、従来の金融領域のサービスを、スマートコントラクトを活用し分散的に実現する(ことを目指す)アプリケーションのことである。
Play to Earnゲームはそのような金融的な要素と切っても切り離せない関係にある。ゲームの機能のなかに、プレイヤーが持っている暗号資産をスマートコントラクトにロック(預ける)ことで報酬を得られるファーミングという仕組みがあるものもある。
また、特に当該ゲームの暗号資産の二次流通に関しては、DEX(分散型取引所/Decentralized Exchange)の隆盛も重要である。DEXは中央集権的な管理者がいないとされ、ブロックチェーン上に書かれたプログラムであるスマートコントラクトに基づいて動いている。代表例としてUniswap(ユニスワップ)がある。
Uniswap(ユニスワップ)は北米最大級の中央集権型取引所Coinbase(コインベース)に迫るほど取引が活発で、今年8月6日時点の日次出来高は、それぞれ13億米ドル、16.7億米ドルに達している(The Block参照)。
DEXは、主要な暗号資産とPlay to Earnゲームが発行する暗号資産との交換を非常に簡単にするために重要な存在である。Play to Earnゲームは基本的にはイーサリアムのような主要な暗号資産をプレイヤーが稼ぐ起点にしている。そのため、イーサリアムのような主要な暗号資産と、当該Play to Earnゲームが発行する暗号資産を交換する二次流通市場での取引機能が重要になる。Play to Earnゲームに応じて、ゲーム内外にDEXとの二次流通市場の流動性を構築し、よりプレイヤーが稼ぐための基盤を作っている。
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