タピオカブーム終了は“好都合”? ゴンチャに今も行列ができるワケ:あの店は今(1/4 ページ)
2018〜19年に一大ブームとなったタピオカ。その後一段落したように思えるが、当時ブームをけん引していたゴンチャには今も列が出来ている……。その理由とは? 担当者を直撃した。
新型コロナウイルスが猛威を振るう前、2019年前後に一躍ブームになったものといえばタピオカだろう。首都圏を中心にタピオカ専門店が相次いて出店し、「タピ活」「タピる」などという流行語も生まれた。東京・原宿駅前には期間限定で「東京タピオカランド」なるテーマパークがオープンし話題となった。
東京商工リサーチによると、タピオカ関連企業は20年8月末で125社。19年4月からわずか1年半で、タピオカ関連企業数は約4倍に増加していた。ブームがそのまま続くか……と思った矢先、外出制限なども相まってブームが一段落したワケだ。
当時、ブームをけん引したといわれているのが、タピオカミルクティー発祥の店とされる「春水堂(チュンスイタン)」や「Gong cha(ゴンチャ)」だ。ブームの波に乗れずじまいだった筆者は8月上旬、初めて“タピ活”をするため「ゴンチャ 新宿東南口店」を訪れたのだが驚いた。かつてほどの勢いではないが、若者や女性客が列をつくっていたのだ。
「近隣の西口ハルク店が解体工事のため閉店したので、多くのお客さまが新宿東南口店に流れています。行列ができすぎて近隣に迷惑をかけていないかと心配するほどです」と話すのは、ゴンチャ ジャパン マーケティング担当の越智大志氏。
話を聞くと、タピオカブームが一段落して新型コロナの感染が拡大した中でも店舗数を着実に増やし、22年6月末時点で123店舗。ブームと言われた18〜19年は50店舗前後だったというから驚きだ。
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