ローソンストア100、「チキンナゲット弁当」を発売 発案者に舞台裏を聞いた:シリーズ累計225万食突破(2/3 ページ)
ローソンストア100は、おかずが1つだけの「だけ弁当」シリーズ第5弾として、「チキンナゲット弁当」を発売した。
林さんVS.商品部「アリかナシかお客さまにジャッジを」
だけ弁当は、「弁当の定番だが主役になれないおかず」を主役に据えるというコンセプトで、運営部門社員の林弘昭さん(次世代事業本部・統括マネジャー)が発案し商品化されてきた。今回の「おかずがチキンナゲットだけ」の弁当については、林さんとタッグを組み「ウインナー弁当」を10年越しで世に出した商品部の山田克則さん(商品本部シニアMD)からも難色が示されたという。
理由は「さすがにチキンナゲットはご飯に合わないだろう」ということだった。
だが林さんは、「自分が学生時代、野球部だったとき、もっと食べたいと思った。同じ思いの人は必ずいるはず」と譲らなかったという。そこで今回、「チキンナゲットはご飯のおかずとしてアリか? ナシか?」をお客にジャッジしてもらうべく、発売に至った。
林さんは開発のきっかけを以下のように話す。
「高校時代、野球部で部活の前には母親が作ってくれた特大の弁当を食べており、当時の弁当の思い出が自分の中に色濃く残っています。チキンナゲットはよく入っていましたが1個か2個しか入っておらず、もっと食べたいと思うことも多々ありました。そこで、チキンナゲットを思う存分楽しめる弁当があっても良いのではと考え、提案しました。
自分は商品部ではないので、商品を発売するには商品部の協力が必要です。今回も第1弾のウインナー弁当からタッグを組んでやってきた商品部の山田に商品化を依頼したのですが、意外にも難色を示され焦りました」
今回のポイントは、チキンナゲットにかけているソースにあるという。開発段階では、バーベキューソース、ハニーマスタードソース、オーロラソースなどと合わせ、試行錯誤した。
ご飯との相性や飽きずに食べられるかなどを踏まえ考えたものの、最終的に「お母さんがナゲットを弁当に入れるときにかけるのはケチャップでしょう」と原点に立ち返り、ケチャップに決めたという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ローソンストア100でヒットした「ウインナー弁当」がローソンでも発売 担当者語るヒットの理由
ローソンは、1都6県(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)の約4000店舗で、「ウインナー弁当」(216円)を発売した。
ローソンストア100の「100円おせち」 高級食材「味付けあわび」も100円に抑えられる驚愕の理由
ローソンストア100は12月25日から毎年恒例の「100円おせち」を販売する。高級食材「味付けあわび」も100円に抑えられる驚愕の理由を販売戦略の担当者に聞いた。
ローソンストア100、「100円おせち」40種類を発売 累計販売数900万食を突破
ローソンストア100は、12月25日に全国の店舗で「100円おせち」を販売する。2012年の販売から累計販売数は900万食を突破。今年は昨年比130%となる約300万食の販売を目指す。
ラーメン店の倒産、過去最多 コロナ禍で「ラーメン店離れ」続く
2020年のラーメン店の倒産数は46件となり、19年の36件を上回って過去最多を更新した。倒産が年間40件を超えたのは20年が初めて。
コンビニオーナー残酷物語 働き方改革のカギは「京都」にあり
「働き方改革」の時流に逆らうかのように「24時間営業」を止めないコンビニ。その裏では、オーナーに「過労死ライン」の労働を強いている実態がある。そんな中、24時間を止めても純利益を8%増やした京都のオーナーが、メディアの取材に初めて実名で応じた。
ブラック企業だけじゃない 「ワンオペ管理職激増」の深層
長時間労働、ワンオペ地獄、給料が上がらない、人材に投資しない……。「働き方の不条理」はなぜ生まれるのだろうか?
ワタミ、ロイヤルHD、サイゼリヤ……外食チェーンが軒並み大赤字に転落 業態転換など急ぐ
酒屋など外食チェーン大手の「ワタミ」は、居酒屋から焼肉店への大々的な業態転換を打ち出した。ロイヤルHDや牛丼チェーン大手の吉野家HD、サイゼリヤなどの決算状況から今後の生き残り策を検討する。

