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トヨタとフォルクスワーゲンのブランド戦略 アウディにあって、レクサスにないもの池田直渡「週刊モータージャーナル」(5/5 ページ)

フォルクスワーゲンは、いわゆるブランドビジネスの成功者とみなされている。では、フォルクスワーゲングループとトヨタのブランド戦略の差は何なのか? 特に上位ブランドであるフォルクスワーゲンのアウディにあって、トヨタのレクサスに無いものは、何なのだろうか。

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 従来からアナウンスされている通り、レクサスがこれからトヨタグループの電動化をリードするのであれば、おそらくは空力が極めて重要になってくるはずだ。BEVの電費を決めるのはほとんどが空力だからだ。経験則的にBEVは時速80キロを境に一気に電費が落ちる。それは変速機を持たないモーターは、どうしてもそのあたりで効率が落ちるという特性に起因している。その弱り目に空気抵抗が増加するので、どうしても電費が厳しくなる。

 とすれば、思い切ってクルマのシェイプを空力に特化させていくのはどうだろうか? BEV時代のスタイリッシュな空力デザインというものを他社に先駆けて完成させたら、ロジカルなものと感性依存の両方がそろうのではないかと思う。


レクサスブランドのBEV、レクサスRZ(プロトタイプ)

筆者プロフィール:池田直渡(いけだなおと)

 1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミュニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。

 以後、編集プロダクション、グラニテを設立し、クルマのメカニズムと開発思想や社会情勢の結びつきに着目して執筆活動を行う他、YouTubeチャンネル「全部クルマのハナシ」を運営。コメント欄やSNSなどで見かけた気に入った質問には、noteで回答も行っている。


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