外食店のデジタル化、どこまでOK? 「人によるサービス」へのこだわり調査(2/2 ページ)
外食店する際、どの程度「人によるサービス」にこだわるか? リクルートが運営するホットペッパーグルメ外食総研が調査を実施した。
年齢や地域での違いは?
性年代別・圏域別に見ると、圏域別には大きな差はなかった。性年代別では差のある項目が目立つ結果となった。特に20〜40代女性で「人によるサービスでなくてもいい」と考える項目が多く、50〜60代男性と60代女性では「人によるサービスの方がいい」と考える項目が多かった。人によるサービスへのこだわりは、年齢による差があることが分かった。
外食のシーンやお店のタイプ別では?
外食のシーンやお店のタイプ別で、「人によるサービスでなくてもいい」かどうかを聞いた。「人によるサービスでなくていい」割合が高い外食シーンの1位は「一人で利用」(72.9%)、2位は「短時間(1時間未満)の利用」(69.2%)、3位は「ランチ」(63.2%)だった。
対比的項目間のポイント差に着目すると、「大衆店」(63.7%)と「高級店」(25.4%)のポイント差は38.3ポイント、「日常的な利用」(66.5%)と「特別な利用(記念日等)」(29.8%)のポイント差は36.7ポイントとどちらも大差があり、利用シーンやお店のタイプにより「人によるサービス」のニーズに幅があることが伺えた。
「人によるサービス」にこだわる理由は?
「人によるサービス」にこだわる理由を聞いたところ、1位は「人によるサービスの方が温かみがある」(51.7%)、2位は「人のサービスにも対価を払っていると思う」(31.8%)、3位は「注文内容について詳しく相談したいときがある」(31.7%)であった。
一方、「人に代わるツール類の操作が苦手、面倒」(12.1%)、「ツールやロボットによるサービスは放置されているようで印象がよくない」(8.2%)と答えた人は少なかった。
性年代別では50・60代男性で「人によるサービスの方が温かみがある」「スタッフとの交流も外食の楽しみの一つ」の割合が高く、40〜60代女性では「注文内容について詳しく相談したいときがある」の割合が高かった。
今回の調査は、首都圏、関西圏、東海圏に住む20〜69歳の男女を対象に、インターネットで行った。期間は事前調査22年5月19〜31日、本調査22年7月1〜8日、有効回答数は9666人(首都圏4950人、関西圏2514人、東海圏2202人)。
関連記事
- ドムドムハンバーガー驚異の復活 風向きを変えた「3つの出来事」
「このままなくなってしまうではないか」と悲観されていた、ドムドムハンバーガーが復活し注目を集めている。最盛期の90年代には全国400店以上にまで拡大したものの、閉店が相次ぎ30店舗以下に。しかし、2020年度から最終黒字に転じて息を吹き返し始めた。その背景には何があったのか──? - ラーメン業界に黒船来航! 約90秒で「アツアツな本格ラーメン」を作る自販機がすごい
JR東京駅、羽田空港、首都高芝浦パーキングエリアで、ラーメン自販機「Yo-Kai Express」の設置が始まった。いったい、どんな自販機なのか? CEOが話す強みや戦略は? - 東銀座の築地銀だこで「本気のデジタル化」をしたら、何が起きた?
「ギンダコハイボール横丁 東銀座店」で、店舗のデジタル化が進んでいる。配膳からBGM選定までデジタル化した店舗とは? デジタル化で得られた思わぬ成果とは? 話を聞いた。 - 「課長にすらなれない」──絶望する40代社員が増えるワケ
真面目に勤めてきたが、上の世代とは違い「課長にすらなれない」──そんな状況に絶望する40代社員が増えています。減り続ける管理職ポストの実態と、深刻な賃金格差とは。「肩書きなき40歳問題」について河合薫氏が解説します。 - 「氷河期の勝ち組」だったのに……40代“エリート課長”に迫る危機
自分をエリートだと信じて疑わなかったサラリーマンが、社内の方針転換により出世のはしごを外されることがある。エリート意識や、能力主義への妄信が生む闇とは──?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.