PayPay証券はどこへ向かうのか? 番所社長に聞く:金融ディスラプション(2/2 ページ)
PayPay証券が新社長のもと、戦略を強化する。ソフトバンク出身の番所健児氏の下、8月に満を持してPayPay資産運用をリリースした。グループシナジーの強化を進めるなか、PayPay証券はどこに向かおうとしているのか。番所社長に聞いた。
PayPayグループ、ZHDグループ、SBグループ、そしてみずほ証券とのシナジー
ーーPayPayグループをどう活用するのか? また出資元であるみずほ証券とのシナジーは?
番所 PayPayグループとの横連携では、新しいことにチャレンジしていくという、同じマインドを持ったフットワークの軽い人と共にビジネスをやっていきたい。PayPayのエコシステムの中で事業を成長させていくという、同じ方向を向いてビジネスをやっている人たちとサービス連携していく。
みずほは頼もしいパートナーだ。われわれは金融機関なので、しっかり運用する中でみずほと組むのは非常に頼もしい。みずほは非常に大きな顧客基盤、金融商品の販売ノウハウがあるので、うまく活用しながら事業を展開していく。
Zホールディングス(HD)については、文化的なものもあるかもしれないが、親会社がソフトバンクだとかZHDだとか、あまり気にしていない。独立したガバナンスのもとに運営しており、健全だと思う。私もソフトバンクからやってきて社長になっているが、しっかり社長として扱われている。特に、資本関係を気にしてということはない。
他社グループが垂直統合型で展開しているのに対して、PayPayグループは、マルチパートナーで水平展開していくという考え方を持っている。その上で連携してシナジーを出すということは、今でもできている。資本の理屈が制約だとは思っていない。
【訂正:9/27 10:00 出資企業が誤っておりました。正しくはみずほ証券です。お詫びし訂正いたします。】
ーーストック型ビジネスを指向していく。しかし今回のPayPay資産運用では収益源が売買時のスプレッドとなっており、ビジネスモデルとしてはブローカレッジではないか?
番所 個別のプロダクトについては差し控えるが、お客様のニーズを聞きながらストック収益源となり得る商品をそろえていく。PayPay資産運用もリリースしたが、これが最終形ではなくどんどん発展していく。その中で、ストック収益源となるものを検討していく。
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