だからあなたは嫌われている 好かれるビジネスパーソンが心掛ける5つの習慣:“沼る”ビジネスパーソンの共通点(3/3 ページ)
どんな職場にも存在する「煙たがられている人」。ビジネス書作家で「気配りコンサルタント」の後田良輔さんは、「嫌われる人は性格の問題ではなく、自身の常識と受け手の常識のミスマッチから生じる」と説明する。連載後編では、好かれるビジネスパーソンが心掛ける5つの習慣を解説してもらう。
――その通りですね。最後の5つ目の好かれる特徴は何でしょうか
後田: 好かれるビジネスパーソンは、コピー機の用紙を率先して補充します。私が知っている、若くして出世した人や、困ったときに支えてくれる人が多い人は、誰かがやるだろうと思って誰も気にとめない雑事を率先してやっています。
地方に住んでいたとき、社用車を社内で共用していたのですが、誰かが乗ると必ずガソリンが減っている。すごくつまらないことですが、乗ったときにガソリンがほぼなくなっていると、カチンときますよね。それでも、周囲から好かれる人が乗ったあとの社用車は、いつもガソリンが満タンになっていました。
会社とはお金がもらえるスポーツジム
――好かれる人へと生まれ変わる過程では、自身の常識を見直したり言動を改めたり、ストレスや困難も伴うと思います。後田さん自身、失敗の連続だったとお話しされた新人時代、それを乗り越えられた原動力は何だったのでしょうか。
後田: 「失敗や苦難は、乗り越えられる人にしか起こりえないのが真実」と考えるようになったからです。
また、「会社とはお金がもらえるスポーツジム」とも考えています。通常のスポーツジムは「筋肉をつけたい」「やせたい」など、自分がお金を払って自分の体を鍛えますが、仕事においては、会社があなたに給料を払っているにもかかわらず、自分にスキルが貯まっていきます。そう考えると、目の前の失敗や苦労は確かに起こりますが、それもまた1つの経験であり、これをクリアーすればレベルアップできると考えると、楽しい毎日が過ごせるものです。
――これから自分を変えたいと考えるビジネスパーソンに向けてアドバイスをお願いします
後田: 人生を振り返ると、楽しい思い出や成功した出来事よりも、苦しいけれど、それを乗り切った冒険談の方を思い出すことが多いのが人間だと思います。
もし今、あなたが苦しい状況にあるならそれはチャンスです。1年後、3年後、あるいは10年後。「あのときこんなことがあった」と懐かしく思い起こすことができるネタが目の前にあるだけです。会社はお金がもらえるスポーツジムです。どうせなら自分のスキルや経験を、楽しんで鍛えてください。筋肉痛のない筋トレは世の中には存在しないのですから。
後田良輔(うしろだ・りょうすけ)
ビジネス書作家。気配りコンサルタント。
1972年生まれ。大手3大広告代理店に勤務し「誰でも使える気配り術」を駆使する気配りのプロフェッショナル。これまで応対したVIPは、東証一部上場社長、世界企業のCEO、政治家、医者、弁護士、大学教授、大物俳優・女優、ミリオンセラー作家、世界No.1クリエイターなど総勢3000名を超える。この特別丁寧に接しなければならない顧客との交流で磨かれたスキルと「東京・名古屋・大阪」の現場勤務で身につけたリアルな経験を組み合わせた、独自の「誰でも使える気配り術」に定評がある。
著書に、『ミスを最大のチャンスに変えるリカバリーの技術』(明日香出版社)、『気配りの正解』(ダイヤモンド社)、『<落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!>ぶっちぎり理論38』(ダイヤモンド社)、『逆境を活かす! 就活面接「エモロジカル理論シリーズ」』(実務教育出版)、『1秒内定面接術」』(インプレス)など計9冊。これらの実績を買われ全国の大学や企業から講演・研修依頼が殺到。新聞・雑誌などメディア露出は50回以上。「世界から気づかいの悩みをなくすこと」をミッションとする。
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