だからあなたは嫌われている 好かれるビジネスパーソンが心掛ける5つの習慣:“沼る”ビジネスパーソンの共通点(2/3 ページ)
どんな職場にも存在する「煙たがられている人」。ビジネス書作家で「気配りコンサルタント」の後田良輔さんは、「嫌われる人は性格の問題ではなく、自身の常識と受け手の常識のミスマッチから生じる」と説明する。連載後編では、好かれるビジネスパーソンが心掛ける5つの習慣を解説してもらう。
好かれるビジネスパーソンが心掛ける5つの習慣
――好かれるタイプの人が共通して持っている特徴などがあればお教えください
後田: 大きく5つ挙げてみたいと思います。
1つは、先ほど述べたように、好かれる人は主語を入れ替えて行動しています。またそれを発展させて、1人ではなく複数人が喜ぶことは何かを考えて行動しています。
例えば、職場で自分の机をきれいに整頓すると気持ちがすっきりしますが、所属グループのワーキングスペース全体をきれいにすれば周囲も気持ちがいいですよね。
残業で小腹が空いた。自分1人が夜食を食べるより、残っている仲間にお菓子を差し入れた方が、みんなほっとしますよね。自分だけが満たされるのではなく、みんなが満たされるという発想をすると「この人はチームのために動いてくれる」といった評判が自然と生まれます。
ただ、最初からチームのために動く人って少々うさんくさいですよね(笑)。最初は自分が何をしたいかで動き始めればいいと思います。自分がお腹が空いたな、と。その次に「そういえばみんなはどうかな」と考える。順番としてはまず自分、次にみんな。ちょっとずつ広げていけばいいと思います。
――まずは自分の希望を出発点にすればいいのですね。ほかに好かれる人の特徴は何でしょうか
後田: 2つ目はあいさつです。朝、自分から「おはようございます」とあいさつをする。腰が低いという言葉がありますが、好かれる人は自分から声をかけますね。あいさつはコストがゼロなのに、リターンがものすごく大きい。
近所でいつもあいさつしてくれるおばさんがいるとします。あいさつをされて「嫌だ」「おかしい」と思うことはないですよね。あいさつは魔法のような言葉だと思います。自分からあいさつをしないのは損以外の何ものでもありません。
日本語で最強の1文字「も」
――あいさつはリターンがものすごく大きい。確かにいいこと尽くしですね
後田: あいさつと合わせて、好かれる人は「ありがとう」という言葉をよく使います。そして、3回に1回ぐらい「いつも」を付け加える。「いつもありがとう」と言われたら「いつも何かしていたっけ?」と思うかもしれませんが、普段の自分の行動をよく見てくれているんだなと思えて嬉しいですよね。
私は日本語で最強の1文字は「も」だと思っています。例えば、パートナーが作ってくれた料理に「おいしいね」と言うのと、「今日もおいしいね」と言うのとでは、印象が全然違ってきます。
「今日はかわいいね」と「今日もかわいいね」を比べても印象の違いがよく分かりますよね。「も」は汎用性が高く、相手にポジティブな感情を抱かせる威力が大きいと思います。
――「いつも」「今日も」確かに印象が驚くほど変わりますね。4つ目は何でしょうか
後田: 好かれるビジネスパーソンの4つ目の特徴は、人にしてもらった恩を覚えていることです。雑談など何気ない会話の中で「いいカフェがある」「〇〇定食がおいしい」という会話をすると、「以前教えてくれたお店に行ってきました」「おいしかったです、ありがとうございました」と話してくれる。
世の中で好かれ、活躍する人は、こちらが覚えていないようなことを本当に覚えてくれている。自分の話を大切に思って聞いてくれているということは、単純に嬉しいですよね。
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