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脱げない靴下をつくりたい――と考案した「はかないくつした」が話題 逆転の発想はどう生まれたのか:素足以上に足どり軽く(2/4 ページ)
「靴下のかかとが脱げやすいなら、いっそなくせばいいのでは?」――そんな思い付きから生まれたのが、ナイガイ(東京都港区)の「はかないくつした SUASiC(スアシック)」(1足880円)だ。
利便性とファッション性を両立
前述の通り、「はかないくつした」の形はインソールとほぼ同じ。洗えるインソールもあり、わざわざ靴下であることにこだわる必要はないのでは? 「確かにそういったインソールもありますが、素足で履いた時の快適性はあまり高くありません」(遠藤さん)。目指したのは、インソールと靴下、それぞれのいいとこどりだ。
「はかないくつした」は、“リンクス編み”という編み方で作られた靴下と同じ生地を使用している。綿(グレーの糸)とナイロン(黒の糸)の2種類の糸で編み立てており、綿は抗菌・防臭加工を施し、汗を吸って足元を快適に保つ、ナイロンは足が滑らないようグリップの役目を果たしているという。
裏面には、「はかないくつした」と靴を密着させるためにクラレの高分子樹脂シートを貼り付けた。「この加工を施すことで滑らなくなるのはもちろん、歩く時の衝撃を約30%吸収するので足が疲れにくい効果もあります」(遠藤さん)
選ぶ楽しさを提供するため、カラー展開も工夫した。「同じ靴でも靴下が変わるだけで印象が変わりますし、靴下をコーディネートのアクセントにしたりもしますよね」(遠藤さん)。ファッションアイテムとしても使えるよう、黒やベージュといったベーシックカラー以外に、あえて靴を脱いだ時のアクセントにもなるような明るいカラーを選んだ。
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