Z世代は要注意? あなたの評価を下げる「違和感のあるメール」(3/4 ページ)
今どきの話し言葉や違和感のある敬語──ちょっとしたメールでの表現のミスが、上司や取引先からの評価の低下につながることがあります。誰が読んでも違和感のない言葉で、スムーズにメールが書けるようになるために、気を付けるべきポイントを解説します。
気を付けたい3つの言葉
普段何気なく使っている言葉でも、本来の意味や用途を知っているのと知らないのとでは、読み手に与える印象が変わってきます。3つの言葉を挙げますので、ぜひ確認してください。
1つ目は、「させていただく」です。
これは「する」の謙譲語、つまり自分の言動を低める言葉です。
「いたす」もありますが、「紹介させていただく」「発表させていただく」など、「させていただく」をよく使いますね。
文化庁の敬語の指針によれば、「……させていただく」は、次の2つの要件が当てはまるときに使うとあります。
- (1)自分側が行うことを相手側または第三者の許可を受けて
- (2)そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合
ん〜、2つの要件だなんて、ちょっと難しいでしょうか。「いちいち考えていられないよ」という声も聞こえてきます。
では、お客さまとのやりとりを例にしてみます。
あなた:「弊社の商品を紹介してもよいですか?」
お客さま:「はい、どうぞ」
このように許可を得て自社商品を紹介し、「購入してもらえるかもしれない」「チャンスをもらえてありがたい」というときは2つの要件を満たしているので、「紹介させていただきます」と書くとピッタリ当てはまります。
ただ、実際には2つの要件を満たしていなくても、使うことがあります。
「担当させていただく」「発表させていただく」「訪問させていただく」などは、よく使われていて、一概に間違いとは言い切れません。ただ、何でもかんでも「させていただきます」をつけると、謙遜しすぎてかえってうるさく感じる人がいるようです。
私は、1通のメールにつき、「させていただく」を1回におさえています。
例えば、「私が担当させていただきます」と書いたあとは、「させていただきます」をほかの言葉に変えて、「訪問します」や「送付いたします」などとしています。
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