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「前の会社の方が良かった……」 何度も転職に失敗する人の共通点とは?:“沼る”ビジネスパーソンの共通点(2/3 ページ)
次々と転職を繰り返し、キャリアアップの名のもとに行き先の見えない“転職沼”に足を突っ込んでしまう人たち。同じ失敗を繰り返すのは、どんな人たちなのか。人事・戦略コンサルタントの松本利明さんに話を聞いた。
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受け入れるのではなく、受け流す
松本: もう1つの「自分の優秀さを認めてもらえない」と憤る人は、自分が「正しい」と思うことが会社で通らないことを上司や環境のせいにしています。こういった人は、会社の中で自分が思う「正しい」が通らないのは当たり前だという視点が欠けているのです。
「正しい」は人の数だけあり、同じ会社に所属していても、営業で正しいことと事務で正しいことは違います。その中で自分の「正しい」だけを貫き通すことは無理なのです。
また、自分の「正しい」を貫き通すために、根回しなど周囲への配慮が必要なのですが、こういったタイプの人はそれができない。つまり、“組織を動かすことができない人”であるとも言えます。
――キャリアを犠牲にしないためには、人間関係などの不満は受け入れるしかないのでしょうか
松本: 受け入れる必要はありません。人間関係への不満や認めてもらえないという憤りなど、「満たされない」というモヤモヤした部分は誰しもが抱えています。
例えば、嫌味を言われたらどうすればいいのか。「あの人は日本人にそっくりな動物で、鳴き声が日本語に似てるんだな」と客観視して置き換える。そうすれば、自分の中でイラっとしたことでも受け入れることができて、流せることができるでしょう。逆に、そういった術を習得せずに、自分自身が変わらなければ、たとえ転職しても不平不満のループから抜け出せず、何度も同じことを繰り返すことになります。
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