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ホットクック超え!? アイリスの回転鍋から見えた調理鍋市場のこれから:知らないと損?業界最前線(3/5 ページ)
この10年、最も普及が広がった調理家電が電気調理鍋だ。代表的な製品はシャープの「ヘルシオ ホットクック」だが、アイリスオーヤマが“内鍋が回転する調理鍋”を発売。SNSなどで話題になっている。ホットクックから新登場の自動回転鍋までを振り返ると、市場の課題とこれからが見えてくる。
拡大する電気圧力鍋市場
実は、電気調理鍋の家電としての歴史は長い。1977年に松下電器産業(現、パナソニック)が電気圧力鍋を製品化して以来、製品が継続的に登場している。しかし、あくまでもコンロで使う圧力鍋の代替品であり、現在の電気調理鍋のような“おまかせで調理”の機能は備えていなかった。そのため、これまであまり注目されることなく、市場も非常に小さいものだった。
この電気調理鍋が、家電市場で存在感を示すきっかけが、2015年発売のホットクックだ。材料を入れて放ったらかしで調理できる点が人気となった。特に独自の撹拌(かくはん)機能で、食材を混ぜたり、潰したりもできる機能が注目を集めた。
15年に初代モデルを発売したシャープの「ヘルシオ ホットクック」。独自の撹拌(かくはん)機能と密閉調理機能が、徐々に広がりファンをつかんでいった。写真は最新モデルの「KN-HW24G」(実勢価格7万2960円)
また同時期に、象印マホービンやシロカ、ティファールなどからも自動調理機能を備えた電気圧力鍋が数多く登場。ガスコンロを使わずに、放ったらかしで自動調理できる点が、忙しい共働き世帯と安全性の面からガスコンロでの調理を避けたい高齢者世帯を中心に、人気が高まっていった。
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